高校1年生や2年生の中には、文系理系の選択について、悩みや不安がある人もいるのではないでしょうか。
私自身、高校時代の文理選択では非常に悩み、一度は理系を選んだものの、浪人開始時には文転をしました。
この記事では、文系と理系の両方を知る私の経験も踏まえ、「理系はしんどいって聞くけどどうなの?」「文系と理系ってどうやって選べばいいの?」といった疑問に答えていきます。
文理選択で、迷ったり悩んでいる受験生のみなさんにとって、参考になることをたくさん紹介していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください。
理系はしんどいって本当?
「理系はしんどい」という言葉を聞いたことのある人も多いのではないでしょうか?
ここでは、高校時代理系だった私の経験を踏まえて解説していきます。
高校の理系がしんどいかどうかは人による
結論から述べると、理系がしんどいかどうかは人によります。
高校時代を振り返ると、確かに、理系で数学や理科に苦しんでる子もいましたが、逆に文系で社会や国語に苦しむ子もいるはずですし、理系に特有のことではないように思います。
私自身は、数学や理科が特別よくできるわけでもなく、逆に、国語や社会もそれなりにできました。
そして、志望していた京都大学総合人間学部が、文系理系の両方から入学できる学部であったため、数学や理科の成績が悪かったときには、「自分は文系を選べばよかったかもな」と思うこともありました。
しかし、理系の勉強を楽しめていましたし、浪人開始時に文転しましたが、理系を選んだことへの後悔はありません。
ここからは、一般的に、理系がしんどいと言われがちな理由について解説します。
理系は数学を避けられない
まず、理系がしんどいと言われる最大の理由は、入試で数学が避けられないことです。
理系の入試では、ほとんどの場合、数学が試験科目に含まれます。
文系では、数学を使わずに入れる学部も数多くあります。
数学が苦手な人からすると、「理系はしんどい」と思えてしまうのも当然です。
理系に進むと数Ⅲがある
文系と理系の間の大きな違いとして、理系の数学には数Ⅲがあります。
数Ⅲは、数学Ⅰ・Ⅱよりさらに発展的な内容で、極限など新たな概念も出てきます。
私自身、理系として受験した現役の際には、数Ⅲの勉強に苦労しました。
実際、数Ⅲの得意不得意は、理系の中でもハッキリ分かれやすい印象があり、数Ⅲで挫折してしまう人も多いです。
数Ⅲに関しては、各分野ごとの特徴と難しさを以下の記事で解説しています。数Ⅲについてもっと知りたい方はぜひご覧ください。
数Ⅲってどれくらい難しい?各分野の特徴や難しいと言われる理由を京大生が徹底解説!
理系は理科2科目ある
理科も、文系理系の大きな違いの1つです。
文系は共通テストのみの理科基礎があるだけですが、理系の理科は2科目選ぶ必要があり、1科目に割かねばならない勉強量も膨大です。
その分文系は社会が2科目で、理系は1科目ですが、個人的には、理系の方が負荷が大きかったです。
もちろん、この文系理系の比較には個人差があると思いますが、理系の理科2科目はかなり大変でしょう。
大学に入ってから忙しい
直接受験生時代に関わる話ではありませんが、大学に入ってから忙しいことも、理系はしんどいというイメージを助長しているはずです。
実際、大学で周りの様子を見る限り、総じて理系の方が文系より忙しいとは思います。
しかし、学部や学科ごとの差も大きく、「理系だから忙しい」と一概に決めることはできません。
大学に入ってから忙しかったとしても、したい勉強や仕事のためなら、やりがいを持って頑張れるはずです。
また、高校の段階において、文系と理系で忙しさに大きな差があることはあまりないでしょう。
理系を選ぶと大変かもしれない人の特徴3選
ここからは、理系を選んでしんどくなってしまう可能性の高い人の特徴を紹介します。
当てはまったからといって、理系を選ばない方がいいという訳ではありませんが、1つの参考情報として見てください。
1年生の時点で数学や理科で躓いている
まずは、1年生の時点で数学や理科についていけていない場合です。
1年生で習う数学は基礎的ですし、理科も、まだ「理科基礎」の内容を学ぶ場合が多いでしょう。
この段階で躓いていると、理系に進んだときに、数学や理科の勉強が大変になる可能性が高いです。
苦手な単元が少しある程度であれば、今後、本格的に理系の勉強をする中で対処できます。
しかし、複数の分野や科目で苦手がたくさんある場合は、理系に進む場合、苦労するかもしれません。
理系に進もうと考えている場合は、まずは、数学や理科のこれまで習った内容をしっかり理解しましょう。
なんとなくで理系を選んでいる
「文系と理系だと、潰しがきくのが理系」という考えや、「理系の方が将来安泰な気がする」などのなんとなくの理由で理系を選ぶ人も注意が必要です。
先ほど、理系は数学や理科の勉強が大変かもしれないと書きましたが、なんとなく理系を選ぶと、そうした勉強に目的意識を感じられず、しんどくなってしまいます。
自分自身、理系を選んだのには、様々な理由がありましたが、絶対に理系じゃなきゃダメなんだという決定的な理由はありませんでした。
さらに志望先が文理両方から受験できたため、浪人を始めるにあたって改めて考え、「自分は将来物理や科学の研究とかをする気はあまりないな」と思ったことが、文転したきっかけの1つでした。
仮に、そうした思いを抱えたまま、文転せずもう1年理科の勉強をしていたら、しんどくなっていたかもしれません。
なんとなく理系と考えている人は、一度「自分が何をやりたいか」や「勉強したいこと」を考え直してみるのがおすすめです。
すぐに結論が出ることではありませんが、考えることそのものにも意味があります。
消去法で選んでいる
「国語が嫌いだから理系」などのように、安易に消去法で決めるのもおすすめできません。
もちろん、消去法も迷った際の判断方法の1つにはなりますが、文系理系の選択は、なるべく積極的な理由で選びましょう。
文系を選んでも、共通テストや難関国公立大の2次試験では、数学の試験がありますし、理系の国語についても同様です。
消去法で選んでも、その科目から逃げられる訳ではない場合が多いのです。
なので、好きな科目や将来勉強したい分野など、積極的な理由で選ぶのがおすすめです。
理系を選ぶメリットは?
理系を選ぶメリットについて見ていきます。
大きく分けて2つあります。
将来の職業選択の幅が広がる
わかりやすいメリットは、将来の職業選択の幅が広がることでしょう。
医者など、特定の学部に進まないとなれない職業は多くあります。
また、理系卒で、文系卒の人と同じような仕事をすることは可能ですが、逆は難しいことが多いです。
理系で専門的な知識を身につけることで、就職の幅は広がるでしょう。
文系→理系は大変!
理系と文系の両方を経験した身としては、理転は文転よりも難しいなと思います。
理系から文系へ変えるには、社会1科目を新たにやるだけですが、文系から理系となると、理科基礎が理科2科目になり、さらに数Ⅲも必要となります。
実際、文転した際には、新たな社会1科目の理解や暗記を必死ですればなんとかなりましたが、理転だったらもっと時間がかかっていたでしょう。
先ほど、潰しがきくという理由で安易に理系を選ぶのは、やめた方がいいと書きましたが、理系から文系に行くのはまだなんとかなるが、逆は難しいのが事実です。
文系と理系の選び方は?
将来なりたい職業で選ぶ
将来目指す職業は、文理選択の決定的な理由となります。
例えば、医者を目指すのであれば、当然医学部への進学が必要ですし、そのためには理系を選ばねばなりません。
逆に、弁護士や裁判官などを目指すのであれば、法学部へ行くのがベストでしょう。
文理を決めるにあたって、将来なりたい職業は外せないポイントです。
大学で行きたい学部で選ぶ
大学で行きたい学部も文理選択の際の重要な要素です。
最近では、文系理系の両方から入れる学部なども増えてはいますが、日本の受験制度上、文系と理系の選択の段階で、
行ける学部の選択肢がかなり絞られます。
文理選択の後で、「自分の興味のあった学部にいけなくなってしまった」といったことが起こらないように、大学の学部や受験制度について事前に調べておきましょう。
文系、理系のそれぞれで、どのような学部があるかについては、以下の記事をご覧ください。
▶【京大生が解説】もうこれで迷わない!文系の大学選びのコツ3選!文系学部について徹底解説
▶もう迷わない!理系の大学選びのポイント5選!理系学部について徹底解説
好きな科目で選ぶ
好きな科目で選ぶのも、文理選択の考え方の1つです。
僕が文転した理由の1つとして、世界史が好きだったことがあります。
文転したことで、理系の頃よりもたくさん世界史を勉強できました。
好きな科目で文理選択をすることで、楽しく勉強ができますし、大学での勉強や将来の職業にも繋げやすくなります。
文理選択で悩んだらどうする?
文系と理系で悩んでいる人は、大学での勉強や興味のある職業など、将来のことについて調べるのがおすすめです。
文理選択済みの学生へのアンケート調査では、「文理選択をもしやり直せるとしたら、将来のキャリアへの影響や大学での勉強について知りたかった」という声が多く集まっています。
【出典】
中学3年時点で文理選択で迷っている “グレーゾーン” の割合が半数以上、悩む生徒のために「理系への苦手意識払拭」「将来像の提示」が必要か?~文理選択に関する約3,000名のアンケート結果を公開~
ここからは、文理選択で悩んでいる人が、将来の勉強や職業について調べるための、具体的なアクションを紹介します。
大学について調べる
まずおすすめなのが、大学について調べることです。
行きたい大学、なんとなく興味がある大学について検索してみると、様々な情報が見つかります。
大学のホームページには、大学の学部や設備、研究内容などが掲載されています。
最近では、SNSやYoutubeなどで情報発信している大学も多いので、気になる大学や学部について調べてみるといいでしょう。
また、大学のホームページやまとめサイトから資料請求するのもおすすめです。
資料請求のやり方やメリットについては以下の記事をご覧ください。
▶大学受験の資料請求におすすめの方法は?費用からメリット・デメリットまで徹底解説!
▶【現役京大生が教える】大学資料請求のやり方・メリット3選!
▶【京大生が解説】大学の資料請求はいつするべき?おすすめのタイミングと注意点を解説!
オープンキャンパスなどに行ってみる
興味がある大学のオープンキャンパスや学校祭へ行ってみるのもおすすめです。
オープンキャンパスでは、学生や教授の話を実際に聞けるので、大学での生活や勉強について、より具体的な話が分かります。
自分自身、今の大学、学部に進んだきっかけの1つがオープンキャンパスでした。
また、学校祭では、大学の雰囲気を知ることができます。
気になる大学があれば、ぜひ実際に足を運んでみましょう。
興味のある分野の研究を調べる
自分の興味がある勉強について深掘ってみることもおすすめです。
大学について調べたり、オープンキャンパス等で聞く中で、興味の湧いた研究や教授をさらに調べてみるのがおすすめです。
自分のやってみたいことや好きなことと繋がる研究について調べるのも良いでしょう。
大学の勉強について知ることによって、文系理系を考える際に、より将来を意識して考えられるでしょう。
興味のある職業について調べる
興味のある職業について調べるのも大切です。
なんとなく興味がある職業については、実際にどんなことをしているのか調べましょう。
イメージしてたことと実際の仕事内容の間に溝がある場合も多いので、興味を持った仕事については、積極的に調べると良いです。
また、その仕事に就くためにはどんな勉強が必要なのか、その仕事をしている人の中に、どんな学部出身の人がいるのかを調べることも大事です。
文理選択や将来の進路の参考にできます。
悩みすぎないことも大切
最後に、悩みすぎないことも大切です。
高校生のうちに文系か理系かを決めるのはとても難しいことですし、どちらか一方を選んだからといって、後から方向転換ができないわけではないので、思い詰めないようにしましょう。
例えば、理系を選んだ人でも入れる文系の学部もありますし、文転という選択もあります。
また、文系と理系で悩むような人の中には、文系理系の枠を超えた分野や、複数の分野をまたがることに適性のある人もいるかもしれません。
最近では、一橋大学ソーシャル・データサイエンス学部など、文理融合学部が次々と設立されており、こうした学部は、文理両方から受験できることが多いです。
今私が所属している京都大学総合人間学部も、文理両方から受験でき、大学に入ってから学びたい分野を選べます。
私自身、高校時代は理系で、浪人開始時に文転し、現在も自分の勉強する分野を模索している最中です。
周りにも、高校時代理系だったけど哲学の勉強をしている人や、高校時代文系で、大学から理系の勉強を本格的に始める人など、様々な人がいます。
このように、様々な選択肢がありますので、文系か理系かがなかなか決まらなくても大丈夫です。
文理選択は、あくまで将来のことを考えるきっかけの1つというぐらいに捉えることが大切です。
まとめ
今回は以下のような内容について解説しました。
- 高校の理系はしんどいというのは本当なのか
- 理系を選ぶメリット
- 文系と理系の選び方
- 文系と理系で悩んだらどうすればいいか
文理選択において、文系理系どちらを選ぶかももちろん大切ですが、この選択の機会に、自分のやりたい勉強や仕事についてしっかり考えることが最も重要です。
この記事で紹介したことも参考に、ぜひ自分の将来について考えてみましょう。
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