【共テ直前】共通テスト過去問はいつからはじめる?現役京大生が時期ごとの対策や過去問の使い方も解説!

共通テストの対策っていつからすればいいですか?

このような疑問をよくいただきます。

今回は過去問を使った共通テストの対策を始めるべき時期はいつなのか、という疑問に答えながら、次期別の対策や過去問の使い方を解説します。

共通テスト過去問はいつから始めるべき?

共通テスト過去問は冬から始めよう

共通テスト過去問は冬(11〜12月)から始めることがオススメです。なぜなら、11月までに始めると個別試験の対策が満足にできず、あまりに直前すぎると共通テストで失敗してしまうからです。

もちろん「志望校の配点」「目標点数との差」「共通テストのみで使用する科目」などの要素も考慮して、開始時期は柔軟に考える必要があります。

共通テスト過去問を早く始めすぎてしまう人は多いので気を付けてください。あまり早くから共通テスト対策にシフトしてしまうと、共通テスト後に実践力が未完成、思考力・記述力が下がってしまう可能性があり危険です。

難関大合格者は共通テスト過去問をいつから始める?

私の周りの難関大合格者は、12月中旬頃から過去問演習している人が多いです。

なぜなら、難関大では共通テストよりも個別試験の配点が高いところが多いからです。ギリギリまで個別試験に必要な応用力を伸ばして、共通テスト後にすぐ志望校の過去問演習にうつれるように準備しています。

もう一つの理由として、難関大合格者は基礎がきちんとしているため、あまり勉強しなくても、共通テストではある程度点数がとれるということがあげられます。

基礎力があれば、ぎりぎりに過去問を解いて問題形式と時間配分を把握する、という対策でも間に合うのです。

個別試験と共通テストの勉強時間の配分

個別試験と共通テストの勉強時間の配分は、全受験生の悩みの種だと思います。

結論、勉強時間の配分は志望校・得意不得意・目標点数との差など、色々加味したうえで決めなければいけないので、一概に何対何といえるものではありません。

しかし、自分で配分を決めるのは難しいという人もいると思うので、オススメの配分の決め方を参考までに書いておきます。

【志望校の配点別例】

・共通テスト:個別試験=5:5

~9月 個別試験に全力。共通テストのみの科目は隙間時間に。

 10月  個別試験がある科目→個別試験に全力
     共通テストのみの科目→各科目1日30分以上は勉強

 11月  個別試験がある科目→共通テスト:個別試験=3:7
     共通テストのみの科目→各科目1日1時間以上は勉強

 12月  個別試験がある科目→共通テスト:個別試験=8:2
     共通テストのみの科目→各科目1日1時間以上は勉強

・共通テスト:個別試験=4:6

 ~9月 個別試験に全力。共通テストのみの科目は隙間時間に。

 10月  個別試験がある科目→個別試験に全力
     共通テストのみの科目→各科目1日20分以上は勉強

 11月  個別試験がある科目→共通テスト:個別試験=2:8
     共通テストのみの科目→各科目1日30分以上は勉強

 12月  個別試験がある科目→共通テスト:個別試験=6:4
     共通テストのみの科目→各科目1日1時間以上は勉強

 冬休み以降 共通テストに全力

・共通テスト:個別試験=3:7 

 ~9月 個別試験に全力。共通テストのみの科目は隙間時間に。

 10月  個別試験がある科目→個別試験に全力
     共通テストのみの科目→各科目1日20分以上は勉強

 11月  個別試験がある科目→共通テスト:個別試験=2:8
     共通テストのみの科目→各科目1日20分以上は勉強

 12月  個別試験がある科目→共通テスト:個別試験=3:7
     共通テストのみの科目→各科目1日1時間以上は勉強

 冬休み以降 共通テストに全力

この配点別例から、科目別に目標点との差を考えて調整していきましょう。得意科目の共通テストが既に目標点に達しているなら、その分個別試験の勉強に時間を充てる・個別試験があまりに解けないので、共通テストの勉強時間を減らす、といった具合にです。すでに点数が取れている科目を勉強するより、苦手な科目の方を勉強する方が、総合得点としては伸びます。

先程も述べたように、配分はあくまで参考であることは念頭に置いておいてくださいね。

セオリーからはずれていても、自分に合った配分であればそれが1番です。

例えば、私が受験生だったときは、冬休み中も年末まで2次試験の勉強しかしていませんでした。なぜなら、志望校の2次試験の配点が高く、かつ共通テストが得意だったからです。学校の授業が12月頃から共通テスト対策という形だったので、自分の勉強時間は2次試験対策に充てていました。結局共通テスト過去問を始めたのは大晦日からだったので、対策はかなりギリギリになってしまったのですが、なんとか間に合いました。

このように、上の配分を参考に自分が効率よく得点を伸ばせる配分で勉強しましょう。

共通テスト時期ごとの対策【夏〜直前期】

【共通テスト】夏(7~8月)にやるべきこと

夏の時期は共通テストに特化した勉強ではなく、基礎力養成に力を注いでください。共通テストは問題形式が特徴的なので、共通テスト対策ばかりしていても、個別試験に使える基礎力や応用力は伸びづらいです。参考書や問題集を使って苦手をなくし、全体的な学力向上を図ることで、共通テストの点数は自然と伸びます。

しかし、個別試験にはない科目(文系なら数学や理科基礎、理系なら国語や社会)はこの時期からコツコツやっておくようにしましょう。共通テストのみの科目は、対策が疎かになりがちなので気を付けましょう。

対策をする必要はないですが、共通テストの形式を知るという意味で、夏の間に一度は共通テスト過去問を解いてみることがオススメです。

【共通テスト】秋(9~10月)にやるべきこと

秋段階もまだ、共通テストに特化した勉強をする必要はありません。どんどん入試演習に入って、実践力・応用力を育てていく時期なので、個別試験メインの対策を行いましょう。具体的には、入試対策の問題集を数を絞ってやりこみます。入試問題集は網羅的なものが多く、その1冊が完璧と呼べるレベルになれば、共通テストも安定して点数が取れるでしょう。

共通テストでのみ使う科目については、共通テスト対策の問題集に入ってもいいです。

分野ごとに問題がまとまっているものだと、苦手が把握しやすく、重点的に勉強できます。解く時間はかかってもいいので、すべての問題が分かる、というレベルに仕上げたいです。

【共通テスト】冬(11~12月)にやるべきこと

ここからは勉強の進度や、志望校の配点に合わせて、共通テスト対策を本格的にスタートさせていきましょう。過去問もこの時期から始めます。

この時期は個別試験と共通テストの勉強の配分が非常に難しいです。配分を考える基準としては配点がやはり重要です。

共通テストの配点が6割を超えている人は11月中に過去問にとりかかれるペースで、4~5割程度の人は12月から過去問にとりかかれるペースで、3割以下の人は12月中旬ごろから過去問にとりかかれるペースで進めていくといいでしょう。

また、自分の目標点数や志望校のボーダーラインからの距離も大きな目安になります。目標点数が遠い人は、前倒しで共通テストの勉強を始めていきましょう。

共通テスト対策を本格的に始めるといっても、いきなりすべての時間を共通テストに充てるわけではありません。徐々に共通テストの割合を増やしていき、12月末からは共通テストに全振りするくらいのイメージです。記述力の低下を防ぐために、毎日○○分は個別試験の数学や英語に取り組むなど、バランスよく勉強しましょう。

【共通テスト】直前期にやるべきこと

直前期は過去問ではなく、予想問題集に多く取り組むことをオススメします。共通テストはまだ始まって間もないので、過去問が少ないです。センター試験の過去問も対策には役立ちますが、全然違う形式の問題もあるので、直前期は予想問題集を時間を計って解きましょう。

ひたすら演習⇔復習を繰り返して、1問でも多くの問題が解けるように頑張ってください。

1日は共通テストと全く同じ時間で演習してみるのも、いい予行練習になるのでオススメです。

共通テスト過去問の効果的な勉強法

共通テスト過去問を解くうえで意識すべきことは?

共通テスト過去問を効果的に活用するためには、次の3点を意識することが大切です。

  • 共通テストの問題形式を把握する
  • 点数が取れていない分野を見つける
  • 時間配分を掴む

①共通テストの問題形式を把握する

共通テストの問題形式は基本的に毎年同じなので、過去問演習で形式を完璧に把握できるようにしましょう。例えば、現代文では最初に漢字が問われて、次に傍線部の理解、そして全体の要旨理解、最後に本文についての話し合いからの問題が出題されるのだな、という感じです。また、数学では確率・整数・図形は選択問題なので、どれか一つは勉強しなくていいことなども分かります。

問題形式を把握することで、効率よく問題が解けるので、これは非常に重要です。

また、問われる内容もしっかり見ておきましょう。共通テストはすべて選択問題なので、個別試験とは聞かれることが根本的に異なります。

例えば、個別試験の数学では自分で1から解き方を考えないといけませんが、共通テストでは丁寧な誘導があります。その代わり、誘導通りの解き方を考えないといけないので、普段の自分と違う解き方のときに戸惑ってしまうかもしれません。そのため、基本的な問題については様々な解法を知っていることが重要になります。

他の科目でも、共通テスト特有の出題方法があるので、意識しながら過去問を解いてみてください。

②点数が取れていない分野を見つける

過去問の活用で一番大切なのはこれです。何年分か過去問を解くと、自分の苦手分野が浮き彫りになります。

苦手を見つけたら、そこを徹底的に勉強して、満点がとれるくらいになりましょう。この繰り返しで点数は飛躍的に伸びます。

また、共通テストの苦手分野や科目は、必ずしも個別試験と一致しないので気をつけてください。「現代文の記述は苦手だけど選択式ならできる」「じっくり考える数学は得意だけど、共通テストでは焦って解けない」ということもあります。

③時間配分を掴む

共通テストは時間制限がなかなか厳しいです。特に、国・数・英・化学は時間が足りないという人も多いと思います。自分が最大限点数を取れる時間配分を過去問で掴んでおきましょう。「○○分以上かかったら一旦とばす」という判断基準もつくっておくといいです。

大問ごとに解く目標の時間を決めて、その時間内に解くという勉強も有効です。

時間配分の勉強のためにも、過去問を解くときは必ず時間を計って解くようにしましょう。

共通テスト過去問の復習方法

共通テスト過去問を解いたら、解き終わっていない問題を解いてから、丸つけをしましょう。そして、間違った問題をまずはなにも見ないでもう一度解く、それで解けなければ解説を見て解くようにしましょう。

そして、後日、もう一度同じ問題を解いてみましょう。それで解けるようになっていればOKです。解くときには、しっかり根拠を人に説明できるようになっていないといけません。もしまた解けなかったらもう一度解説→後日復習を繰り返してください。

暗記問題であれば、間違った問題をノートにまとめるのもオススメです。こまめに復習して、知識を定着させましょう。

復習しつつ、新たな年度の過去問を解くというのは大変ですが、復習が疎かにならないように気を付けてください。

まとめ:共通テスト過去問は冬から解くのがオススメ

この記事では、共通テスト過去問と解く時期、時期ごとの対策、過去問の効果的な使い方、個別試験との勉強時間の配分などを紹介しました。

共通テスト時期ごとの対策

・夏:基礎力の養成。共通テストに特化する必要はない
・秋:応用力の養成。個別試験メインで、共通テストに特化する必要はない
・冬:共通テスト特化の問題演習→センター・共通テスト過去問⇔復習
・直前期:予想問題集⇔復習

共通テスト過去問を使うポイント

・共通テストの問題形式を把握する
・点数が取れていない分野を見つける
・時間配分を掴む

共通テストを受ける受験生の方はぜひこの記事を参考に勉強してみてください。

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この記事を書いた人

スタペディア編集部の女性

高松菜々

京都大学農学部食品生物科学科に在学中。
得意科目は、物理と国語。

高校3年の夏前までは部活に全力を注いでいました。高2の冬からは朝早起きして勉強することで、受験に向けて勉強の習慣をつけ、勉強時間を増やしました。
部活にいそしみながらも、毎回の定期テストで苦手を作らないよう、理解する勉強に努めていたことから受験勉強では好スタートを切ることができ、ストレスをためない勉強で着実に成績を伸ばすことに成功しました。
その結果、入試本番では共通テスト学科1位を獲得し、医医・情報以外の全学部に合格する点数を獲得。

スタぺディアでは、得意科目の物理の科目コンテンツ責任者を担当しています。