【2023年版】名大英作文の傾向と対策を解説!現役京大生が実際に解答・解説を作成

この記事で解決するお悩み

  • 名大英作文の傾向や特徴を知りたい
  • 名大英作文の対策を始めたいけど、何をすればいいかわからない
  • 名大生が実際にどうやって問題を解くのか教えてほしい

こんにちは、スタペディア編集部のです。

私の指導経験を振り返ると、英語の中でも和文英訳や自由英作文に苦労している受験生はとても多いです。

今回は名大英作文にスポットを当てて、現役京大生が傾向と対策を解説していきます。

この記事を読めば、京大生の合格戦略がすべてわかります。

ぜひ最後まで読んでいただいて、英作文を得点源にしていきましょう!

この記事を書いた人

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受験分析ポリシー

直近の過去問3年分を実際に解き、徹底的に分析しました。

ステップ 1

まずは、実際に問題を解くことから始めます。その時に難しかったポイントをまとめておきます。

ステップ 2

解いた所感から、問題の傾向・特徴を徹底的に分析します。別解を考えるのもこの段階です。

ステップ 3

個々人で分析した結果を、ライター・ディレクター含む複数名で議論します。一人では満点解答は作れないので、互いにミスを指摘し合うことも大切な仕事です。分析内容の客観性・正確性を担保し、受験生に本当に有益な情報になっているかチェックをします。

名大英作文の基本情報

大問構成:長文読解が2題、対話文の読解が1題、自由英作文が1題

名大英語の大問構成は以下の通りです。

  • 大問1:長文読解
  • 大問2:長文読解
  • 大問3:対話文読解
  • 大問4:自由英作文

名大の英語は大問4題構成で、長文読解が2題、対話文の読解が1題、英作文が1題の形式が多いです。

英作文は、表やグラフを読み取り、それに基づいて説明する問題が近年では出やすくなっています。

配点・制限時間

大問制限時間
大問1:長文読解105分
大問2:長文読解
大問3:対話文読解
大問4:自由英作文
※学部によって配点が異なります

※学部によって配点がかなり異なります

名大の合格者の平均点は、およそ5割〜6割なので、英語全体で5割程度は得点したいです。

英作文は得点源にしやすいので、英語に自信がある人は、英作文で6割医学部受験生は7割を目標にしましょう。

解答時間:英作文は20~30分で解きたい

名大英語の制限時間は105分です。

配点・分量の観点から、英作文にかけられる時間は20〜30分です。

名大の英作文は文量自体はそれほど多いわけではありませんが、その分言いたいことを制限語数の中で的確にまとめる必要があります。

名大英作文の出題傾向・特徴

過去5年の出題内容

年度大問キーポイント・テーマ
2022年度4花の写真と目の写真それぞれ5種類ずつとコーヒー代として払う金額の関連性を示したグラフを読み取り、結果を説明して考えられる理由を述べる(40~50words)
2021年度4国ごとの自転車の使用率と死亡事故についてのグラフを読み取り、
そこから分かることを述べる
(80~100words)
2020年度4国ごとの若者の考え方についての表から、
複数の国のデータを比較してその結果を説明し、考えられる理由を述べる
(80~100words)
2019年度4国ごとの日本にいる留学生の数と、留学生が前年と比べてどれだけ増えたかという表を見て、
どの国に留学生誘致キャンペーンを行うべきかを選び、その国にした理由を2つ述べる
(80~100words)
2018年度4年代ごと、年齢層ごとのSNS利用者の割合についての表を見て、
類似点や相違点について述べる
(50~70words)

【自由英作文】グラフや表から得た情報を基に英文を作る練習をしよう

名大の自由英作文では2018年以降、表やグラフの読み取り問題が問4で5年連続で出題されています。

例えば2022年度の問4では花の写真と目の写真それぞれ5種類ずつと、それぞれの写真を貼った時のコーヒー代として払う金額のグラフが示されていて、それらの関連性について合理的な理由とともに述べよという問題が出ました。

こういったタイプの問題はまず表やグラフからどのような情報が読み取れるかが重要です。

グラフを見てみると目の写真を貼ったときの方が花の写真を貼ったときよりも払われた金額が高いことが分かります。

なのでここを軸にして回答を作成していくことが求められます。

グラフや表を読み取り、そういう結果になったであろう理由を英語でまとめるには過去問などでの練習は必須です。

答案を書いていく中で何を問われているのかを意識しながら読み取ることも必ず意識しておきましょう。

受験生のミスとして多いのが、自分の使える文構造や熟語を意識するあまり、聞かれていることに答えられていないというパターンです。英作文で評価されるのは難しい表現を使えるかよりも問いに答えられているか、文法ミスはないかといったところなので基礎的な点を意識しましょう。

名大はWeb上で入試問題の解答例を公開しているので、解答例を読むことでどういう回答を求められているのかを考察するのもいいでしょう。
(名大入試問題解答例→ https://www.nagoya-u.ac.jp/admissions/exam/data/answer/index.html

【和文英訳】特殊なタイプの和文英訳がまた出題されるように

英文の中にある日本語の箇所を英語に訳すタイプの和文英訳も、2018年以来出題されていませんでしたが、2022年になってまた出題されるようになりました。具体的には次のような問題です。

However, later that summer, 数か月間その加重毛布を使ってみたら、まったく別の理由で夜中に目をさましているのに気づいた。The blanket was hot.

この日本語の部分を訳すという問題です。

基本的な文構造や単語の知識があれば周りの文章に書いてある単語を参考にしながら解いていけるので、同じタイプの問題を練習するよりも基礎固めに時間を割いた方が良いでしょう。

実際、「加重毛布」ってどう訳すんだろうと思った人も心配ありません。少し上の方に「weighted blanket」という表現があるのでこれをそのまま使えばOKです。

名大英作文を解くのに必要な英語レベル

【単語】

難しい単語の知識はそれほど重要ではありません。

そのため、「システム英単語」「ターゲット1900」など、標準レベルの単語帳が頭に入っていれば、英作文に対応できるでしょう。

知識よりも重要なのは、難しい単語が出てきた時に前後の文脈から意味を推測する力です。

なので過去問などを解く中で分からない単語が出てきたらすぐに調べるのではなく推測する練習をしてみましょう。

【構文・熟語】

構文というのは「One of ~ is 〇〇.」(~の中の一つは〇〇です。)のような、英文構造のパターンのことです。

熟語というのは、「for free」(無料で)のような、複数の英単語のまとまりで特定の意味をなす語彙のことです。

名大では例年和訳問題が出題されますが、構文や熟語の知識があれば文脈を読み取れて解けるという問題が多いです。

そのため、高校範囲を大きく逸脱した構文などは必要ありませんが、一般的な文法の教科書に出てくるものは完璧にしておきたいです。

名大英作文で高得点をとる3つのコツ

それでは、具体的にどうやって名大英作文で高得点をとるのか、解説していきます。

①図やグラフの読み取りを丁寧にする

名大の英作文は、自由英作文とはいっても、表やグラフから読み取れる内容を書けばいい問題が大半となっています。他大学の自由英作文では自分に関することを聞かれたり、自分の意見が求められることが多いです。

名大英作文は自分の立場や理由を考えなくてもいいぶん取り組みやすい問題ではありますが、図やグラフの読み取りを間違えると点数はほぼないでしょう。

問われている内容自体は全然難しくないです。ケアレスミスをしないように、とにかく丁寧に確認しながら解いていきましょう。

②書く前に内容と構成を考える

名大英作文の字数制限はあまり多くありません。

また、英作文で書く内容はおおまかに指定されています。

例えば、2022年度であれば

「図のx軸とy軸の関係を説明して、その関係について考えられる理由を一つ述べよ。解答は40~50語で書け。」(実際の問題文は英語)

といった指定があります。

説明と理由で50語なら2つとも1文程度しか書くことができません。

採点者を満足させるには、解答用紙に書き始める前に、グラフの説明や理由を日本語で考えて、簡潔にまとめられるよう下書きすることが必要です。

日本語で内容と構成を考えることができたら、自信をもって使える表現で答案を書いていきましょう。

③自由英作文で頻出の構文を覚える

名大の自由英作文では、図表やグラフを読み取って問題に答える形式のものが、2018年以降連続で出題されています。

そこで、図表やグラフを表すのに使える表現を覚えておくことがオススメです。

ここでいくつか使えるフレーズを紹介します。

  • 図○によると       → According to Figure ○
  • ○○年から□□年の間に   →    between ○○ and □□
  • 時間の経過とともに       → as time passed
  • ○○な人の数                 → the number of ○○
  • 一方                             → while
  • 特に          → particulary

自分でも過去問や問題集を解きながらバリエーションを増やしていきましょう。

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実際に京大生が解答・解説を作成!難易度やポイントを解説

ここまで名大英作文の特徴や、高得点をとるポイントを説明してきました。ここでは、実際に名古屋大学の2022年度過去問を解いて、ポイントを実践して解説します。

<問> Every year, the Japanese Red Cross Society collects blood from voluntary donors and delivers blood products to those who need them. Figure A below shows how the numbers of younger (between the ages 16 and 39) and older (between the ages 40 and 69) blood donors have changed in Japan from 2000 to 2019, as well as how the number of all blood donors has changed for the nineteen-year period. figure B shows the total amount of blood donated in Japan from 2000 to 2019. Linear trend lines are shown in dotted lines.

引用:名古屋大学 (2023年 名古屋大学)5_r5mondai_eng.pdf (nagoya-u.ac.jp)

1、Describe what the three trend lines in Figure A show. Write approximately 30 to 50 words. (Indicate the number of words you have written at the end of your answer. Do not count punctuation such as commas or periods as words.)

京大英作文の書き方を京大生が実際に解いて解説

今回は、コツを実践して、実際に文を作りながら解説していきます!

  • コツ① 図やグラフの読み取りを丁寧にする
  • コツ② 書く前に内容と構成を考える
  • コツ③ 自由英作文で頻出の構文を覚える
  1. グラフの読み取り(コツ①)
  2. 日本語で内容を考える(コツ②)
  3. 頻出のフレーズを用いて英語に直していく(コツ③)

1. グラフの読み取り

問題1では図Aのことしか問われていないので、図Aを参照しましょう。

問題文より、点線で書かれているものが trend line であり、今回は3本の trend line を説明することが求められています。

1本ずつ丁寧に読み取りましょう。

図Aから読み取れることの具体例

  • 16〜39歳のドナーは減少傾向にあり、2000年から2019年の間で約200万人減っている。
  • 40〜69歳のドナーは増加傾向にあり、2000年から2019年の間で約100万人増えている。
  • 全体のドナーは減少傾向にあり、2000年から2019年の間で約100万人減っている。

3つのグラフを読み取るとこのようなことが分かりますね。では、次の段階で書く内容を考えていきましょう。

2.書く前に内容と構成を考える

制限字数が30〜50語とかなり短めなので、簡潔にまとめられるようにしましょう。

内容は1で読み取った内容で大丈夫なので、字数を減らすことがポイントです。

2000年から2019年の間での増減、というのは共通事項なので、繰り返さないで1,2文程度にまとめたいです。また、全体のドナーというのは結局16〜39歳と40〜69歳を合わせたものなので、「結果として〜」という風に書くことができそうです。

まとめると下記のように書けます。

図Aによると、2000年から2019年の間に16-39歳のドナーが約200万人減り、40ー69歳のドナーが約100万人増えた。結果として、全体でドナーは約100万人減った。

3. 頻出のフレーズを用いて英語に直していく

内容と構成を考えられたら、あとは英語に直すだけです。ここで、頻出のフレーズを覚えておくと、ミスなくスピーディーに書くことができます。

実際にコツ③で紹介したフレーズを使ってみましょう。

  • 図Aによると           → According to Figure A
  • 2000年から2019年の間に   →    between 2000 and 2019
  • 献血ドナーの数                      →   the number of blood donors
  • 一方                                        → while

<解答例>

According to Figure A, between 2000 and 2019, the number of blood donors aged 16-39 decreased by about 2 million and the number of blood donors aged 40-69 increased by about 1 million. As a result, there were about 1 million fewer donors overall. (44 words)

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①竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本

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英作文を書くのに必要な60の「原則」と67の「頻出表現」が紹介されています。

名大の英作文に必要な構文や熟語などが「頻出表現」で身につきます。

内容が易しめなので、英作文の勉強をこれから始める人や、英作文が苦手な人にオススメです。

ボリュームたっぷりなので、夏休みあたりからコツコツ進めていきましょう。

②ドラゴン・イングリッシュ 基本英文100

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①と同じく竹岡先生の本で、こちらは英作文の基本となる熟語が100個扱われています。

1冊で英作文のテクニックを網羅できるといっても過言ではありません。

①と比べると難易度が高めなので、共通テストで約7割程度得点できるようになってから、取り組みましょう。

③減点されない英作文

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この本では受験生のよくある間違いパターンが載っているので、そこを読んでおくと他の受験生と差をつけることができます。

また、巻末に入試頻出表現というページがあり、どう英訳していいかパッと思いつかないような表現の英語訳がまとまっています。この本を使うことで英作文で他の受験生との差がつくことは間違いないでしょう。

④大学入試 英作文ハイパートレーニング 和文英訳編・自由英作文編

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和文英訳編と自由英作文編に分かれています。

それぞれに使える構文や熟語が多く扱われているので、学習したい大問ごとに使用できます。

どちらも受験生が頻発するミスを網羅しているので、ある程度英作文の実力が固まった、という受験生にも手に取ってもらいたい1冊です。

⑤広島大学、九州大学の過去問

参考書ではありませんが、広島大学や九州大学ではグラフを基に記述させるタイプの自由英作文が出題されているということで紹介します。

先述したように、名大の自由英作文は同じようなパターンの問題を解いて慣れておくことが必須です。なので名大の過去問を解ききってしまった人などには広島大学、九州大学の過去問がおススメです。

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名大の対策に限ったことではありませんが、英作文を書いた後には添削してもらうことが大切です。

英作文では、文法的に問題がなくても、不自然な言い回しで英訳すると減点されてしまいます。英作文で評価される自然な言い回しは、学校や塾の先生、添削サービスなどにチェックしてもらわなければ、なかなか身につきません。

  • 「添削サービスを利用しているが、返却が1週間くらいかかって遅い」
  • 「添削を受けるにしても、ちゃんとしている講師から添削を受けたい」

キョーテンは、こういったお悩みを持つ方には、特におすすめのサービスになっています。

キョーテンの特徴

キョーテンは、生徒の英作文の解答力を高めるために必要なサポートを全て行うサポートです。

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また、添削をして返却をするだけでなく、生徒専用の解説動画もついてきます。

生徒の答案を見て、どのような弱点があるのか・どのような勉強をして改善していくのか、などを講師がわかりやすく動画で解説します。解説動画を視聴することで、添削の効果が何倍にもなります。

入会費・教材費などは不要です。ご気軽にお申し込みいただくことができます。講師とのやりとりも全てラインで行うので、面倒な作業も不要です。

名大英作文のまとめ

今回は名大英作文の傾向や対策を解説しました。

名古屋大学 英作文で高得点を取るコツ

  • 何を問われているのかを意識する
  • 表やグラフの問題はしっかり練習する
  • 構文や熟語を覚える

英作文は大学ごとの傾向や特徴を知って、正しく対策することで、高得点を狙える分野です。

今回解説した解説を基に、勉強に励んで、合格を勝ち取って下さい!

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この記事を書いた人

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安藤悠恭

京都大学文学部に在学中。
幼稚園の頃から英会話塾に通っており、高校1年生の時に英検準一級を取得。

夏・秋の模試でどちらもE判定を出してしまったものの、秋以降2次試験までの期間を弱点の克服に専念し、京都大学文学部に現役合格。