こんにちは!スタペディアの巽です。
北大を目指す皆さんは「北大模試」を知っていますか?
大手予備校は各大学の受験生に向けて、二次試験に寄せて作成した実践形式の模試を実施しています。これらを一般的に「冠模試」と呼びます。
冠模試北海道大学版が「北大模試」というわけです。
私の指導経験上、北大志望の受験生から
- 北大模試って受けた方がいいですか?
- 北大模試を受けたいんだけど、どこの予備校のを受けるのが良いですか?
という質問をたくさん受けます。
今回は、北大模試に関して、2023年度の実施予定や予備校ごとの特徴から、受けるメリットやオススメの模試まで徹底的に解説していきます。
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2023年度の北大模試の日程
北大模試は駿台・河合塾・東進・代ゼミの4つの予備校が実施しています。
2023年度の北大模試の日程は以下の通りです。
実施日程 | 模試 | 予備校 | 申込期間 | 成績発送日 |
---|---|---|---|---|
6/18 | 第1回北大本番レベル模試 | 東進 | 4/23~6/15 | 6/27 |
10/22 | 第2回北大本番レベル模試 | 東進 | 6/19~10/19 | 10/31 |
11/3 | 北大入試オープン | 河合塾 | 9/20~不明 | 不明 |
11/5 | 北大入試実戦模試 | 駿台 | 8/14~10/27 | 12/11 |
11/19 | 北大入試プレ | 代ゼミ | 9/19 | 12/20 |
北大模試は受けるべき?受ける3つのメリット
もしあなたが北大を受験するのであれば、北大模試は受けておくべきです。
北大受験生が北大模試を受けるべき理由は大きく3つあります。
- 問題・解説が北大受験者向けになっている
- 北大受験生の集団で力試しができる
- 本番同様の形式で演習できる
問題・解説が北大受験者向けになっている
最も大きな理由は、問題と解説が北大受験者向けになっているということです。
問題と解説が北大受験者向けなのは、北大模試が実際の入試問題の傾向を読み取って作られており、過去の受験者のデータなどから北大を受験しておくうえで必要なレベルに合わせた解説がなされているからです。
一般的な模試の問題の難易度は北大のレベルよりも低く、北大入試の練習としては物足りません。解説も北大入試での出題傾向に関わらず、大まかになされます。一方、北大模試は、北大の入試レベルが再現されていますし、解説でも北大入試で出やすいポイントが重点的に解説されています。
また、単にレベルが高いだけでなくそれぞれの予備校が北大の傾向を読み取って作成した問題になっているので本番の問題にかなり近くなっています。
例えば、2023年度北大オープンの日本史では蝦夷地に来航した外交使節とその来航地を答える問題が出題され、同年度の入試問題で全く同じ問題が出題されました。これ以外にもさまざまな年度や科目で出題された問題が的中しています。
ですので、北大模試は実際の北大レベルの問題や解説を体験できる貴重な機会といえます。
そして、受験生に起こりがちなのが以前見た問題が過去問の中にあって、実際のような本番形式の練習ができなくなってしまうというパターンです。特に北大は良問が多いので演習形式の授業などで引用されることもあるでしょう。北大模試では全く同じ問題が出る可能性が低いですし、仮に出たとしても他の受験生がどれほどその問題を解けるのかを把握できます。
他にも採点が記述に対応していて丁寧など、過去問演習だけにはないメリットがあります。
北大受験生の集団で力試しができる
2つ目は、本番の北大受験生の集団で力試しができるからです。
本番の北大受験生と競えることで精度の高い偏差値や順位が分かるため、現状の自分の立ち位置を把握できます。
確かに、偏差値や判定は他の模試を受けてもある程度わかります。しかし、広い層の受験生が受けていることや、問題が易しい、などの理由からあまり信頼できる判定がでません。
当然、他の模試は北大を目指していない受験生も受けますし、問題のレベルも北大レベルには及ばないことが多いでしょう。
北大模試であれば、より具体的かつ精度の高い偏差値や判定が出ます。受験者層がより北大の受験生と近く、問題のレベルも高いからです。信頼性の高い偏差値はモチベーションに繋がるでしょう。
現在の立ち位置を把握することも模試を受ける意義なので、本番の受験生と競えるというのは大きなメリットとなります。
本番同様の形式で演習できる
本番に近い形式で演習をできたかどうかはかなり明暗を分けます。
なぜなら、冠模試の空気感と二次試験本番は似たところがあり、そういった環境で試験を受ける機会は貴重だからです。
模試を受けなくても家や塾の自習室で実際の時間を測って過去問を解けばいいのではないかと思っている人もいるかもしれません。ですが、北大模試と過去問を時間通り解くのでは全く意味合いが変わってきます。
まず、自分の周りで同じ問題を解いている環境というのはかなり緊張感があります。試験前後もだいたいは独特の緊張感に包まれています。
私が二次試験本番を受けて感じたことは、冠模試みたいな空気感だな、ということでした。もし、冠模試を受けずに本番に臨んでいたらかなり緊張していただろうと思います。
そして、予備校によっては実際に大学の構内で北大模試を受けることができます。実際のキャンパスの中で受験できるので、本番や会場の雰囲気を知ることができます。私は模試で受験した会場と本番の会場が同じだったため、あまり緊張することなく本番を過ごすことができました。
また実際の会場で受験できることで入学後の生活が想像でき、モチベーションアップにも繋がるでしょう。
このように北大模試ではさまざまな点で本番の雰囲気を味わうことができます。
予備校ごとの北大模試の特徴
ひとまとめに北大模試と言っても、予備校ごとに難易度などに差があります。
ここでは難易度順に紹介します。
これらの特徴を知った上で受ける模試を決めましょう。
駿台 北大入試実戦模試
4つの予備校の中で最も難易度が高いのが、駿台の北大模試です。
北大模試に限らず、駿台の模試は他の模試と比較してレベルが高く、かなり発展的な内容が出題されます。
しっかりと復習することでかなり学力が鍛えられます。
これに伴い、受ける学生のレベルも高くなるので、より北大入試に近い受験者層の中での結果が得られます。
駿台の北大模試は2週間ほど前に実施される共通テスト模試とのドッキング判定が行われます。
実施日程 | 模試 |
---|---|
11/5(日) | 北大入試実践模試 |
詳細は駿台のHPをご覧ください。
河合塾 北大入試オープン
一番北大入試に近いレベルなのは、河合塾の北大模試です。
また、受験者数も2021年度は5630人と実際の志願者数5409人に近い人数になっています。
そのため本番とほぼ同等の緊張感をもって試験に臨めるでしょう。
そして、出題範囲予想の的中率が非常に高いです。
河合塾にはその年の模試や教材などで扱った問題が入試で的中した箇所を取り上げているサイトがあるのですが、ほぼ毎年北大オープンで出題された問題が的中しています。(URL https://www.kawai-juku.ac.jp/zbr/)
駿台同様ドッキング判定が行われるので、第3回全統共通テスト模試とセットで受けることをオススメします。
実施日程 | 模試 |
---|---|
11/3(金)(祝日) | 北大入試オープン |
詳細は河合塾のHPをご覧ください。
東進
東進の北大模試は実施回数が2回と多いのが特徴です。
また成績返却までの日数も最短9日と非常に早いことも特徴として挙げられます。
そのため、問題を解いてから復習できるまでの期間が短く定着しやすいうえ、回数が多いため、定着度を頻繁に確認することができます。
一方で、返却までの期間が短い分採点が甘いという声も見られるため、自身の成績をあまり重く受け止めすぎないようにすることも重要でしょう。
実施日程 | 模試 |
---|---|
6/18(日) | 第1回北大本番レベル模試 |
10/22(日) | 第2回北大本番レベル模試 |
詳細は東進のHPをご覧ください。
代ゼミ
代ゼミの北大模試は問題のレベルが入試よりやや低めといった印象です。
ですので、北大志望だけどまだ本番レベルの問題は解けない…といった受験生にオススメです。第1回であれば、まだ夏前なのでここからスパートをかければ十分合格圏内になります。
ただし他の予備校の模試と比較すると受験生が少なめなので、判定の精度は多少下がります。
実施日程 | 模試 |
---|---|
11/19(日) | 北大入試プレ |
詳細は代ゼミのHPをご覧ください。
北大模試の結果はいつ返却される?
受験から返却までにかかる日数は予備校によって異なります。
予備校 | 受験から返却までの日数 |
---|---|
駿台 | 約1か月 |
河合塾 | 約1か月半 |
東進 | 9日~ |
代ゼミ | 約1か月 |
以上から分かるように最短が東進で9日、駿台と代ゼミが約1か月、河合塾が約1か月半ということが分かりました。
北大模試の結果はどれほど重要?
結論として模試の結果は合否に関する面だけでいうと一切関係ありません。重要なのは結果を今後の勉強にどのように活かすかです。
模試の結果で分かるのはあくまで模試の時点での自分の立ち位置だけです。
結果が良かったからと言って合格するわけでも、結果が悪かったからと言って合格できないわけでもありません。実際私は夏の模試でE判定、秋の模試でもD判定でしたが合格することができました。
模試の結果を受けてするべきことは自分の苦手な分野を客観的に把握することと、モチベーションアップにつなげることです。
自分ができなかった部分を見ることはつらいです。しかし自分がどういうところで点数を取れていないかを模試を見直すことで客観的に苦手分野を把握できます。そして次に自分がどういう勉強をすれば良いかが見えてくるでしょう。
また、結果が悪ければこれからもっと頑張らなければと自分に喝を入れ、結果がよければ調子に乗らずにこの調子で頑張ろうとモチベーションアップにつなげるようにしましょう。
この2つさえできてしまえば模試の出来は気にしなくて大丈夫です。結果が悪くてもこれからしっかり努力すれば十分合格は狙えます。
結局どこの予備校の模試を受けるべき?
ここまで、北大模試を受けるメリットや、予備校ごとの模試の特徴を解説してきました。
では、結局どこの予備校の模試を受けるべきなのでしょうか?
もちろんすべて受けられるのであれば、それに越したことはありません。
ただ、勉強が間に合わず同じ間違いをするようではもったいないですし、たくさん受ければそれだけお金もかかります。
ですので、優先順位をつけて紹介します。
優先して受けるべきは河合塾、次に駿台がおすすめ
すべての北大受験生に受けてもらいたいのは河合塾の北大模試です。
個別の紹介でも触れたように、一番実際に入試とレベルが近いので、試験戦略なども加味した本番に近い得点予想ができるからです。受験者数が多く、的中率が高い点も評価できます。
また、ドッキング判定がある点も良いですね。
次に受けてもらいたいのは駿台の北大模試です。
レベルは非常に高いですが、北大を狙う人しか受験しないため他の模試より受験者層が北大寄りなので、判定や偏差値は一番信頼できます。
こちらもドッキング判定があるのがありがたいです。
可能であればドッキング判定を行うために、どちらも対象の共通テスト模試と同時に受けることをオススメします。
河合塾と駿台の模試は採点が丁寧で、途中記述まで細かく採点してもらえるので、実際の入試の採点に近いものとなっていて心強いです。
個人的には、河合塾と駿台の北大模試は受けておくことを強くオススメします。
なるべく早く受ける模試は決めておく
東進、代ゼミの模試も余裕があれば、受けてよいと思いますが、受けるか否かは早めに決めておきましょう。
せっかく模試を受けるのであれば、次の模試までに復習を終わらせ、前回間違えた箇所は完璧にするべきです。模試に合わせて勉強計画を立てる必要があるわけですね。
たくさん受けるのであれば、その分早く復習を終わらせなければならないので、模試の受験予定は早めに決めた方がよいのです。
余談ですが「復習は受験後すぐしましょう」というのをたまに見かけます。
もちろんなんら間違いではなく、模試中の思考のプロセスを覚えてるうちにするのが良いのですが、復習は一回して終わりではありません。
一度復習して完璧に定着できる問題を間違えているのであれば、それは単なる勉強不足です。
模試の復習が終わった、という人に同じ模試を解かせたとしても、満点近く取れる人は意外と少ないです。復習してその時は理解したとしても、定着はできていないのです。
これでは予想問題が的中しても、同じ間違いをするだけです。
一度受けた模試は満点解答を作れるレベルになるまで復習し、定着させてから次の模試を受けましょうね。
北大模試の出来・点数が悪くても、入試本番で合格点をとれるようになる勉強法とは?
北大模試を受験してみて、自分の記述解答力のなさを痛感した人は多いと思います。
模試の結果が帰ってきた人はなおさら、自分の記述解答力のなさを痛感したことでしょう。
- 「自己採点ではできていたのに、なんでこんなにも減点されているんだ…」
- 「記述答案で守るべき作法・減点されないための記述の仕方があるなら知りたい…」
と思いますよね。
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大学別の模試は、年に開催される回数が限られていますし、答案の返却も遅いです。また、一般的な添削サービスも、パートのおばさんが添削していて質が怪しいですし、返却されるのが1ヶ月後くらいが目安で非常に遅いです。
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まとめ:北大模試は河合塾と駿台がオススメ!
今回は、北大模試の実施予定や予備校ごとの特徴、受けるメリット、オススメの模試を解説しました。
【北大模試を受けるメリット】
- 問題が本番とかなり近く、解説も北大受験者向けになっている
- 本番の北大受験生の集団で力試しができる
- 本番同様の形式で演習できたかどうかが明暗を分ける
- 優先して受けるべきは河合塾、次に駿台がおすすめ
- なるべく早く受ける模試は決めておく
自分の志望大学の冠模試を受けるのはたくさんのメリットがあります。
ぜひ模試を上手に活用して、志望校の合格を掴み取って下さい!