【京大生直伝】古文単語の覚え方・暗記法を徹底解説!レベル別5ステップも紹介

こんにちは、スタペディア編集部の巽です。

  • 古文単語、多すぎて覚えられない……
  • 何から手をつけたら良いかわからない……
  • 語呂合わせって本当に効率良いの…?

古文の勉強をしていて、このような悩みを抱えている受験生もいると思います。

今回はそんな悩みを解決するために、古文単語の暗記について徹底解説していきます。

後半では具体的な暗記法5ステップや、実際に京大生が実践していた最強勉強法も紹介します。

ぜひ最後まで読んで、古文を得意科目にしていきましょう。

この記事を書いた人

古文単語ってどのくらい覚えれば良いの?

大学受験に必要な古文単語は500単語程度しかない

古文単語帳を見ていると、次から次へと単語があらわれてうんざりしますよね。

しかし、実は大学受験に必要な古文単語は、たった500語程度しかありません

大学受験に必要な英単語は、約2000〜3000語と言われているので、それと比較するとわずか5分の1程度ということになります。

さらには、その500語のうち300語も覚えていれば、ほとんどの文章は読めます。

多くの古文単語帳が300語程度収録されているのは、このためです。まずは、300語暗記するのを目標にしましょう。

単語帳は1冊だけで十分

このような観点から、古文では沢山の単語帳に手を出す必要はないのです。

オススメの参考書を後に紹介しますので、その中から自分に合った1冊だけを選んで、仕上げていきましょう。

残りの200語は、授業や演習中に出てきた載っていない単語を覚えていきましょう。

新しい文章で毎回単語を覚えていけば、頻出の単語は自然と頭に入っていきます。

どうでしょう、少し覚えられるような気がしてきませんか。

古文単語の覚え方2ポイント

古文単語の性質が少しわかったところで、次に古文単語を効率良く暗記するためのポイントを2つ紹介します。

  • ポイント①:単語毎のイメージをつかむ
  • ポイント②:現代語との違いを意識する

ポイント①:単語毎のイメージを掴む

1つ目は、単語毎のイメージを掴むことです。

ついつい単語を覚えるときには、日本語訳ばかりに目が行ってしまいますよね。

しかし、日本語訳だけを丸暗記するのは、あまり効率的ではありません

「おどろく」という単語を例にとってみます。

「おどろく」には主に以下の3つの意味があります。

  • ①驚く
  • ②ハッとする
  • ③目を覚ます

この3つの意味すべてに共通しているのは「突然のことにハッとする」というイメージです。

③の「目を覚ます」は少しわかりづらいかもしれませんが、「眠たいときにびっくりすることがあって、目が覚めた」という受身的な目覚めに近いです。

意味がたくさんあって覚えづらい単語も、このようにイメージを掴めれば覚えやすくなります。

+α:漢字とセットでイメージを掴む

口

中には漢字を考えるとイメージしやすいものもあります。

「めづ」という単語は「好む、愛する」という意味で、漢字で書くと「愛づ」となります。

同じように、「おろかなり」には「いい加減だ」という意味があり、漢字では「疎かなり」と書けます(心が疎かであるということ)。

このように、漢字とセットで考えると、より暗記しやすいことも多いです。

ポイント②:現代語との違いを意識する

2つ目は現代語とのニュアンスの違いを意識することです。

古文単語には、比較的現代語と意味が似ているものと、時代が進むにつれ変化してきたものがあります。

「ときめく」という単語がありますね。

現代語では「喜びや期待で胸がわくわくする・ドキドキする」という意味だと思いますが、古文単語においてこのようなニュアンスは持っていません。

「時流に乗って栄える・もてはやされる」という意味です。

現代語でいう「今をときめく~~」に近いです。

このように現代語と異なる意味を持つ単語は、覚えづらい上に入試で問われがちなので、注意しておきましょう。

+α:プラス・マイナスのニュアンスを意識する

古文単語には、プラスとマイナス両方のニュアンスをもつものがあります。

「あく(飽く)」という単語を見てみましょう。

  • ①満足する
  • ②嫌になる

2つの真逆の意味を持っていますね。

現代語の「飽きる」は、②のマイナスのニュアンスで使われますが、古文単語では対になるプラスのニュアンスも持っています。

どちらのニュアンスで使用されているかをその都度判断する必要はありますが、それぞれのニュアンスの時にどのような訳ができるのか、セットで覚えておきましょう。

語呂合わせの覚え方って実際効率良いの?

お悩み

私の指導経験上、受験生から「語呂合わせは結局効率が良いのか?」という質問をたくさん受けます。

実際のところ、私自身も語呂合わせで覚えること自体にそれほど問題があるとは思いません。

歴史の年号ほどでは無いにしろ、人それぞれイメージもニュアンスも掴みにくい単語はあると思います。

そのような単語に出会ってしまったときは、語呂合わせで覚えるのも一つの手だと思います。語呂合わせが載っている単語帳を参考にするのも良いでしょうし、オリジナルの語呂を考えればより印象に残ると思います。

注意点:全部を語呂合わせで覚えるのはやめよう

ただし、一つ注意点があります。すべての単語を語呂合わせで覚えることは避けましょう

いくら300〜500語程度といっても、それらを全部語呂合わせで覚えるのは、とても効率的とはいえません。

語呂合わせは丸暗記の一種なので、脳のリソースを奪ってしまいます。

あくまでも次に紹介する暗記法5ステップを実践して、どうしても定着できなかった単語は語呂合わせに頼る、という最終手段にとどめておくのがオススメです。

レベル別古文単語の暗記法5ステップ

ここからは、具体的にどのような手順で古文単語を暗記していけばよいか、解説していきます。

  • ステップ①:簡単な単語で古文単語に慣れる
  • ステップ②:主要な意味から覚える
  • ステップ③:語源を理解する
  • ステップ④:例文で覚える
  • ステップ⑤:載っていない単語は書き込む

受験生の学習レベルを3つに分けて、それぞれにオススメのステップを紹介しているので、自分のレベルに合ったステップから取りかかりましょう。

【レベル1】

  • そもそも古文単語の覚え方がわからない
  • 何から覚えればよいかわからない

ステップ①から始める

【レベル2】

  • 基本的な単語は覚えたが、語彙が増えない
  • 単語毎に一番重要な意味しか覚えられない

ステップ③から始める

【レベル3】

  • 文中でどの意味で使われているかわからない
  • 過去問で載っていない単語が出てきた

ステップ④から始める

ステップ①:簡単な単語で古文単語に慣れる

ステップ①では、覚え始める第一歩として、簡単な単語で古文単語に慣れることが大切です。

単語帳毎に「頻出〇単語」や「難易度★☆☆」などがあると思うので、レベルの低いものから覚え始めましょう。

というのも、文章を読もうにも例文を覚えようにも、基本となる単語がわからなければスタートラインに立てません。

内容が全くわからなければ、モチベーションも上がりづらいですから、頻出単語や簡単な単語から慣れていきましょう。

ステップ②:主要な意味から覚える

古文単語に慣れたら、少しずつ暗記を始めます。

古文単語の中には、複数の意味を持つものも多いです。

焦らず、まずは単語帳に赤などで強調されている主要な意味から覚えましょう。

ここでは先述のポイント②を意識しましょう。

現代語と異なる意味を持つものは、覚えづらく、入試にも頻出なので、演習に入る前に早い段階から覚えておくことをオススメします。

現代語に近い意味は、比較的類推しやすいので、とくに優先する必要はありません。

ステップ③:単語毎のイメージを理解する

ひととおり主要な単語を覚えたら、いよいよ本格的に暗記を始めましょう。

しつこいようですが、複数の意味を覚える、語彙を増やすにあたって、すべてを丸暗記するのは困難です。

ここでポイント①を思い出してください。

語源を調べる、漢字とセットで考えるなど、イメージを掴むことに注力して、とにかく単語を増やしましょう。

一般的な単語帳に載っている300語ほどをマスターしたら、このステップはクリアです。

ステップ④:例文で覚える

単語帳の意味を覚えていても、いざ文章中で登場したときに、どの意味・ニュアンスなのか判別できないことがあります。

そのようなときは、単語帳に載っている例文や授業・演習で出てきた表現を例文代わりにすると、より実践的に覚えられます。

丸暗記のようですが、「こういう物語のテーマではこのニュアンス」「この使われ方のときはこの意味」とある程度パターン化できて、案外記憶に残るものです。

ステップ⑤:載っていない単語は書き込む

過去問演習に入り始めると、単語帳にはない新出単語に出会うことも増えてきます。

その都度覚えていくことはもちろん大切ですが、加えて、近い意味のページの余白に書き込みましょう。

単語帳を見返すときに同時に確認できて、復習の効率が上がります。

単語帳に載っていないものは、次に紹介する「単語カード」を作るのもオススメです。

京大生式古文単語の最強勉強法2選

ここからは、私が実践していた、超効率的な勉強法を紹介します

まだ実践していない受験生は、今すぐ試してみてください。暗記の効率が格段に上がります。

①単語カードを作る

「単語帳があるのに、なんでわざわざ…?」と思うかもしれませんが、最後まで単語帳だけで勉強するのは、とても効率が悪いです。

もちろん、単語帳が良くないわけではなく、語彙が少ないうちはとても重宝します。

しかし、単語帳は冊子になっているので、日に日にすでに覚えた単語も見ることになっていきます。

復習は大切ですが、すでに覚えた単語を10回も20回も復習する時間はもったいないです。

なので、「覚えられた単語が増えてきたな」と思ったら、まだ覚えられていない単語のみの単語カードを作りましょう。

  • ①表面に単語を書く
  • ②裏面に意味を書く
  • ③リングに通す

やり方は非常に簡単です。

市販の単語カードの表面に単語を、裏面に意味を書いて、リングに通しましょう。

授業や演習で知らない単語が出てきたら、その都度カードを追加して、逆に完全に覚えたと思った単語はリングから外せば良いのです。

たったこれだけで、自分が覚えていない単語だけの単語帳が完成するのです。

小さいので、ポケットに入れて持ち歩きしやすく、通学中やスキマ時間での確認にも使えます。一石二鳥ですね。

覚えた単語の数に応じてカードが目に見えて減っていくので、モチベーションにも繋がります

例文や関連知識を書くには小さいので、時々単語帳での復習も忘れないようにしましょう。

②ミニテストをする

古文に限らず、単語の勉強はどうしてもインプットに寄ってしまいがちです。

しかし、実際に入試ではアウトプットできなければ意味がありません。

定期的にアウトプットを行う習慣として、ミニテストがオススメです。

【週明け】

  • ①今週暗記する単語を決める
  • ②単語帳を基に意味や例文を使ったテストを作る

【週末】

  • ③②で作ったテストを解いて、確認

具体的な方法としては、週の頭に一週間に覚える単語を決めておいて、テストを作っておきます。

そして、週末にそのテストを行います。

テストを作る過程で整理しながらインプットができ、ちょうど週末の忘れたころにアウトプットしながら復習できるサイクルです。暗記できていなかった単語は、翌週にもう一度テストしましょう。

この最強サイクルを毎週繰り返すことで、単語が定着していきます。

一気に単語を暗記するのは大変なので、毎週ノルマを決めて日々コンスタントに進めていきましょう。

【PR】京大生も使用していたオススメ古文単語帳

最後に、古文単語の学習にオススメな単語帳を3冊ご紹介します。

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他の単語帳と比較すると、収録されている単語数が少ないので、古文の勉強を始めたての人にオススメです。

各単語ごとに語源や使い方、覚え方がこと細かく解説されています。

重要単語順になっているので、何から覚えれば良いか分からなくて困ることもありません。

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収録されている単語数は300語以上と、単語帳としては十分なボリュームです。

品詞ごとに分かれていて、苦手な分野に特化して暗記できます。

関連語や慣用句など、付随する知識も豊富に掲載されている点も、高評価です。

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暗記が苦手な受験生のために語呂合わせの単語帳もあります。

丸暗記に近くなってしまうので、個人的には最初に使用するのはオススメしませんが、どうしても覚えられない単語が多いときにはぜひ活用しましょう。

【まとめ】古文単語はイメージやニュアンスとセットで

【古文単語を効率良く暗記する2つのポイント】

  • ①単語毎のイメージを掴む
  • ②現代語との違いを意識する

【レベル別古文単語の暗記法5ステップ】

  • 簡単な単語で古文単語に慣れる
  • 主要な意味から覚える
  • 語源を理解する
  • 例文で覚える
  • 載っていない単語は書き込む

【京大生直伝!古文単語の最強勉強法】

  • 単語カードを作る
  • ミニテストをする

今回は、古文単語の効率的な暗記法やオススメ参考書について解説しました。

繰り返しになりますが、古文単語はイメージやニュアンスと関連づけて暗記することが大切です。丸暗記だけで乗り切ろうとするのはオススメできません。

古文単語の暗記に苦労している受験生は多いと思いますが、今回解説したポイントを意識してステップを踏んでいけば、必ず成果が出てきます。

古文単語をしっかりと定着させて、古文を得点源にしていきましょう!

その他の古文の勉強法については、以下で解説していますので、合わせてお読みいただければと思います。

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この記事を書いた人

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巽凱希

京都大学工学部に在学中。機械システム工学専攻。
得意科目は数学で、模試で学内1位を連発し、東大模試では全国5位を獲得の実績があります。

スタぺディアでは、監修者を担当、ディレクターとして企画や検証などの品質管理も行っています。