こんにちは!スタペディア編集部の巽です。
受験生の中には『鉄壁』という英単語帳を一度は耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか?
- 『鉄壁』ってどんな単語帳なの?
- 『鉄壁』の使い方を知りたい
今回はこのような悩みを解決すべく、受験生時代、鉄緑生として『鉄壁』を使い続けた私が、英単語帳『鉄壁』の特徴やオススメの使い方を解説します。
この記事を書いた人
英単語帳『鉄壁』とは?
『鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁』は、かの「鉄緑会」が出版している英単語帳です。
「鉄緑会」は東京大学受験指導専門塾を謳っており、名の通り東大・京大・国公立医学部合格者を多数輩出している、中高一貫校生対象の塾です。
英単語・熟語を覚えるために、塾ならではの丁寧な解説や工夫がたくさん載っていて、東大をはじめとする難関大学受験生から高い人気を誇る単語帳です。
『鉄壁』の基本情報
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鉄壁の分量
『鉄壁』は見出し語の数が3,000語以上と非常に多いです。
また、収録熟語も1,000以上と、他の単語帳と比較すると単語・熟語共にかなりの分量があります。
比較的英語が得意な人でも、一周するのに50時間くらいはかかると思います。
なので、受験直前になって始めるような単語帳ではありません。手を付けるのであれば、遅くとも高3の夏前には始めておきましょう。
鉄壁のレベル
タイトルにある「東大」の2文字のインパクトが強いですが、すべての単語が超難単語というわけではありません。
収録単語数が多いこともあり、センターレベルから難関大レベルまで幅広い単語を扱っています。
鉄壁をオススメできる人
東大はもちろん、京大や国公立医学部の受験生にもピッタリの単語帳です。
東大や京大とはいえ、超難単語ばかり並んだ文章が出ることはありませんが、単語知識が多いに越したことは無いので、積極的に使用して良いと思います。
逆に、偏差値が60以下の大学の受験生には『鉄壁』ほどの単語知識は必要ありません。
英作文や他科目の勉強に時間をまわした方が効率的です。
目安としてはMARCH以上を受験する人にはオススメできます。
ただし、分量が非常に多く、重要単語と難単語が混在しているので、一冊目の単語帳にはあまり適していません。
私は中3の頃から『鉄壁』を使い始めましたが、当時は単語の知識不足で毎日知らない単語の連続で、挫折しかけました。
私の場合は何周も繰り返すことで少しづつ覚えていきましたが、効率的とは言えないので、先に分量が少なめな単語帳である程度の単語知識をつけてから取りかかる方が無難です。
具体的には『キクタン』や『ターゲット1900』が良いと思います。
『鉄壁』の効果的な使い方 3STEP
ここでは『鉄壁』を使った効果的な勉強法を紹介します。
実際に当時受験生だった私が使った経験もふまえて解説していくので、ぜひ『鉄壁』を使う上での参考にして下さい。
①まずはSectionごとに進める
まず一周目はSection単位で進めましょう。
せっかくテーマごとに分かれているので、そのテーマに沿って知識を整理しながら覚えていきましょう。語源の解説やイラストの解説にも一度は目を通してください。
また、Sectionの最後には簡単な確認テストが用意されています。
インプットだけでなく、赤シートやこの確認テストでアウトプットもしましょう。暗記だからといってインプットばかりしていると、いざ問題を前にすると案外出てこないものですよ。
一周目で1Sectionにかかる時間は、早い人だと1時間、英語が苦手な人だと1時間半程度だと思います。
ペースとしては、高2~3の人は1日1Section、それ以外であれば2日で1Section程度が良いと思います。もちろん、ちょうど良いペースは、暗記の得意不得意や今の単語知識量によって人それぞれなので、無理なく継続できるペースを見つけて下さい。
②次の日と一週間後に復習する
一周目は記憶が定着しづらいのでこまめな復習が大切です。
短期記憶を長期記憶に変えていかなければなりません。
私がオススメするのは、次の日と一週間後に復習をすることです。
毎日、前日に進めたSectionの復習をします。
そして週に一日、新たなSectionを進める代わりに一週間の復習をする日を作るんです。
ここでも赤シートや確認テストを活用して、インプットとアウトプットのバランスを意識しましょう。
流石に前日のことは覚えていても、一週間経つと意外と忘れているものです。
覚えられていなかった単語はチェックを入れておくか、100均等で売っている単語カードにまとめておいて、後から重点的に復習できるようにしておくと良いです。
私はこれくらいの頻度で復習しなければ定着しませんでした、というかこれでも1か月ほど経つと忘れているものもあったので足りないくらいだと思っています。
一日1Sectionのペースでも、一週間で復習日を除いて6Sectionなので、一周に約2か月かかる計算になります。やはり、余裕をもって早めに取りかかる方が良いですね。
③二周目以降は一日の分量を増やしながら復習する
①②を続けていって一周目が終わったら、二周目に入ります。
ある程度覚えているはずなので、1Sectionにかかる時間は一周目よりも短くなります。
なので、1日1Section進めていたなら1日2Section、2日で1Section進めていたなら1日で1Sectionと一日の分量を増やしながら復習していきます。
自分が覚えていると思う単語の解説は流し読みして、一周目に覚えていなくてチェックをつけたものや、忘れてしまったものを重点的に復習しましょう。
英単語はどれだけ復習できるかで定着度に大きく差がつきます。まとまった時間以外にも、通学時間や寝る前に目を通しておくのも効果的ですよ。
今回紹介した使い方はオススメの一つで、この方法だけが正解ではありません。
中には、一周終わるのを待っていると、最初のSectionがほとんど抜けてしまう、という人もいるかもしれません。
暗記が苦手な人は、「②で2週間ごとにもう一度復習日を設ける」「半周で一度③に進む」などアレンジして、自分に合った方法を見つけて下さいね。
『鉄壁』をオススメできる4つのポイント
『鉄壁』をオススメできる理由はたくさんありますが、今回は受験生時代の私がとくに役立ったと思うポイントを4つ紹介します。
- とにかく情報量が多い
- テーマ別にSection分けされている
- 派生語がまとめられている
- 語源から解説されている
とにかく情報量が多い
単語や熟語の数が多いのはもちろんのことですが、派生語や語源、受験生にありがちな間違いなど、関連事項の情報量もとにかく多いです。
もはや辞書代わりと言っても過言ではありません。
大学受験レベルの単語帳で『鉄壁』以上のボリュームのものは見たことがありません。
この単語帳をマスターすれば、大学受験において英単語の知識不足を感じることはほぼないでしょう。
テーマ別にSection分けされている
『鉄壁』はテーマごとに50Sectionに分かれています。
対義語や類義語がセットで見出し語になっているので、単語同士を紐づけて暗記できるのが良いですね。
派生語がまとめられている
対義語や類義語に加えて、派生語も同じSectionに収録されています。
派生語はスペルが似ているので、きちんと区別して覚えなければ混同してしまいます。
それらが一か所にまとめられているのは知識を整理しやすくて良いですね。
語源から解説されている
語源から解説されているのも魅力です。
あまり聞きなれない単語になってくると、丸暗記では一度覚えてもすぐに忘れてしまいます。
そんなときに、語源から解説してくれているのはとても頼りになります。
<例> indispensable:重要な、必要不可欠な
「in」(否定の接頭辞) +「dispense」(dispense with なしで済ます) +「able」(可能)
ほかにもイラストや例文付きで、一つひとつの見出し語についてかなりの情報量があるので、暗記の手助けとなってくれることでしょう。
『鉄壁』の使い方での注意点
たくさん良い点を紹介しましたが、これらはデメリットとなる可能性もあります。
先に少し触れましたが、最初の単語帳に『鉄壁』を選ぶのはオススメできません。
分量が多すぎて、ある程度の単語知識がなければ途中で挫折してしまうでしょう。
また、テーマごとに収録されているというのは、裏を返せば、重要度や難易度順にはなっていないということです。
最初は情報量が少なく、頻出単語を集めた単語帳から始めましょう。
また、派生語などがまとまって収録されていると、逆に意味が混在してしまってややこしくて覚えづらい、という人もいると思います。
そのような人は、他の単語帳を使用しましょう。
まとめ 鉄壁の使い方
今回は英単語帳『鉄壁』の特徴やオススメの使い方を解説しました。
『鉄壁』をオススメできるポイント
- とにかく情報量が多い
- テーマ別にSection分けされている
- 派生語がまとめられている
- 語源から解説されている
『鉄壁』の効果的な使い方3STEP
- まずはSectionごとに
- 次の日と一週間後に復習
- 二周目以降は一日の分量を増やしながら復習
『鉄壁』は分量の多さや豊富な解説で、主に難関大志望者から高評価を得ています。
今回は解説した効果的な使い方を参考に、自分に合った進め方を見つけて、単語力の向上に役立てて下さい。
皆さんが志望校に合格できることを願っています。
英単語の効率的な勉強法に関しては以下の記事で解説しています。