【京大理系が教える】数学Ⅲでおすすめの参考書・問題集をレベル別に紹介!

  • 数学Ⅲを学ぶ際に、おすすめの参考書や問題集が分からない
  • 自分のレベルにあった参考書・問題集が知りたい

と悩んでいる学生は多いと思います。

数学Ⅲは、演習がとても大切な科目です。なので、自分で勉強するときに使う参考書・問題集はよく考えて選ぶ必要があります。

この記事を読めば、使うべき参考書・問題集が分かること間違いなしです。

ぜひ最後までご覧ください。

数学Ⅲにはどんな単元があるの?

まず、数学Ⅲにはどんな単元があるのかを確認していきましょう。

複素数平面

数Ⅱで学んだ複素数を発展させた単元です。

縦軸を虚数の軸・横軸を実数の軸とした新たな平面がでてきます。

虚数がでてくるので、概念の理解がかなり難しい単元です。しかし、他の単元との融合問題が多く出題されるので、しっかりと複素数平面の概念を理解していないと解けない問題が多くなっています。

ベクトルとの関係が深く、「ベクトルの問題だと思ったら複素数平面だった」というパターンや、その逆のパターンが多くあります。

2022年度からの新課程で数学Cに含まれることになりましたので、2次試験では理系のみの範囲です。

式と曲線

式と曲線では、楕円や双曲線といった2次曲線・媒介変数表示などを学びます。

数Ⅱで学んだ図形と方程式を発展させた単元です。

この単元は計算が複雑になりがちです。さらに、楕円や双曲線の式の形、焦点・接線の公式・媒介変数表示の形など、覚えることも多いです。

微分積分の単元と絡めての問題が多く、コツをつかむまではとても難しいと思います。ですが、一回解き方を覚えると意外とすんなり解ける問題が多いので、得点源にしていきたい単元でもあります。

この単元も、2022年度からの新課程で数Cに含まれることになりました。

関数と極限

関数と極限は新たな概念がたくさん出てくる単元です。ですが、一度理解してしまえば簡単に判断ができるので、私はそれほど身構える必要はないと思います。

具体的には、合成関数や逆関数・無限級数・関数や数列の極限などについて学びます。ですが、入試で関数の分野が出題されることは少ないです。

極限は入試では微分積分や数Bの数列との融合問題が多く見られます。個人的には、極限を求めるのがパズルみたいで好きな分野でもあります。

微分積分

微分積分は数学Ⅲの象徴ともいえる単元になります。これまで学んだ数学の知識がほぼすべて必要になってきます。

具体的には、数Ⅱより複雑な関数の微分積分や、さまざまな関数のグラフの最大値・最小値・極値・グラフを利用した議論・立体の体積・回転体の体積・微分方程式など、かなり多くのことを学びます。

ほとんどの大学の二次試験でこの単元が毎年問題が出題されるでしょう。難しい問題であることが多く、この分野の問題を解ければ他の受験生と差をつけられるでしょう。

以下の記事で詳しく数学Ⅲの単元について紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

数Ⅲの単元って何があるの?京大生が単元別の勉強法や参考書を紹介

数学Ⅲができるようになるまでの5step

続いて、数学Ⅲができるようになるまでの道のりを5stepに分けて紹介していきます。

その際におすすめの参考書・問題集も紹介します。それらは後ほど詳しく説明しますので、参考にしてください。

数学Ⅲをできるようになるまでの5stepは以下の通りです。

①まずは理論を理解しよう

②簡単な問題を解いて、理論をものにしよう

③入試の基礎となる問題を解こう

④実際の入試問題を解いていこう

⑤レベルの高い問題の考え方を理解しよう

以下で詳しく解説していきます。

①まずは理論を理解しよう

いきなり問題を解こうとしても、計算過程でなにが行われているのかが理解できなければ、解ききることはできません。なので、まずはその単元で何を学ぶのかやその理論を学ぶ必要があります。

この際におすすめの参考書は『スバラシク面白いと評判の初めから始める数学Ⅲ』です。

もし、「映像で理解したい」人がいたら、スタディサプリを使うこともおすすめします。

②簡単な問題を解いて、理論を完璧にしよう

理論をインプットしたら、必ずアウトプットしてください。簡単な問題を解くことで、さらに理論の理解を深められます。

また、計算の基礎の部分も学べるので、このstepで後々差が生まれてきます。

この際におすすめの問題集は『4step』です。

基本『4step』がおすすめですが、『アドバンス』『サクシード』など、学校で配布される教材を使うのも良いと思います。

③入試の基礎となる問題を解こう

理論が身についたら、入試の問題が解けるように準備をしていきましょう。

入試の問題は、一見複雑に見えることが多いですが、基本的な問題の解法を組み合わせれば簡単に解けます。

なので、入試の基本的な問題を解いて、問題の解法を覚えていきましょう。

ここでおすすめの問題集は『基礎問題精講』です。

『青チャート』などもこのstepで使うべき問題集ですが、『基礎問題精講』のほうが問題数が少なくて時間がかからないのでおすすめします。

もし、時間が多く余っていて、数学Ⅲに時間がかけられる人は『青チャート』をおすすめします。

④実際の入試問題を解いていこう

基本問題の解法を覚えたら、いよいよ実際の入試問題を解いていきましょう。数学の力はこのstepの演習の量で決まります。時間の許す限り問題を解いていきましょう。

ここでおすすめの問題集は『標準問題精講』です。③でおすすめした『基礎問題精講』と同じシリーズの問題集なので、取り組みやすいと思います。同じレベルの問題集として、『良問のプラチカ』などがあります。もし、『標準問題精講』が終わったら『良問のプラチカ』に取り組むのもアリです。

⑤レベルの高い問題の考え方を理解しよう

④のstepまでで、ほとんどの大学の入試問題は解けると思います。なので、このstepは難関大学志望で、数学を得点源にしたい人向けです。ハイレベルな問題を解くとともに、さまざまな問題の考え方を身につけましょう。

このstepでおすすめなのは『一対一対応の演習』です。扱っている問題はそれほどレベルが高くありませんが、解説が丁寧で、新しい概念などを説明してくれるので、数学の考え方を深めてくれます。

【PR】数学Ⅲのおすすめの参考書・問題集をレベル別に紹介

ここでは、先ほどの5stepに対応する形でおすすめの参考書・問題集を詳しく説明していきます。

紹介するのは

①スバラシク面白いと評判の初めから始める数学Ⅲ

②4step

③基礎問題精講

④標準問題精講

⑤一対一対応の数学 です。

①スバラシク面白いと評判の初めから始める数学Ⅲ

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最初に紹介するのはstep1でおすすめの『スバラシク面白いと評判の初めから始める数学Ⅲ』です。

この参考書は、高1・高2レベルの数学から語り口調で親切に解説してくれているのが特徴です。

一行一行の式変形まで詳しく解説してくれるので、数学に苦手意識がある人でも取り掛かりやすくなっています。

ただし、演習の量が少なくなっていますので、あくまでも一番最初の、数学Ⅲでなにが行われているのかを理解するために使いましょう。

②4step

4step』はstep2でおすすめの問題集です。

この問題集は、stepA、stepB、発展問題、演習問題の4段階で構成されています。stepAとstepBは、教科書の例題、章末問題レベルの問題となっているので、step1での理解を問題を通して深められます。

また、発展問題と演習問題を解くことによって腕試しができるのがこの参考書のいい点です。

これらは少し発展的な問題となっているので、解けなくてもがっかりせずに復習して自分の力にしていきましょう。

③基礎問題精講

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step3でおすすめなのは『基礎問題精講』です。

これは、入試の基礎となる問題を解く際におすすめな問題集です。

人気実力講師のていねいな解説で、「精講」→「解説」のわかりやすい2段階解説になっています。

なので、重要ポイントをおさえながら、効率よく学習できます。

この問題集を完璧に理解できれば、簡単な入試問題が解けるようになり、自信もついてきます。

また、難しい入試問題で必要とされる知識も身につくので、とても意味のある一冊です。

④標準問題精講

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step4では『標準問題精講』がおすすめです。

この問題集は『基礎問題精講』と同じシリーズで、問題のレベルが上がった参考書になります。頻出の代表的な良問を、標問→精講→解法のプロセス→研究と多段階に考え方や解き方のコツを詳しく解説しています。

この問題集に載っている問題は、実際の入試で一番差がでるレベルのものが多いです。なので、時間が許す限り解き進めてほしい問題集になります。

⑤一対一対応の数学

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最後のstepでいいと思う問題集は『一対一対応の数学』です。

この問題集は例題と演習が一対一対応になっています。問題難易度は『標準問題精講』とあまり変わりませんが、解説がとても詳しいのが特徴的です。

コラムで大学数学の範囲の概念やそれを使った考え方まで紹介してくれます。

しかし、理解するのに時間がかかるので、まだ時間に余裕があって、難関大学で数学を得点源にしたい人がこの参考書をやるのがいいと思います。

計算の時間が足りない人はどうすればいい?

問題を解いていて、「解き方はわかるけど計算に時間がかかってしまう」なんてことがあるかもしれません。

そんな人におすすめしたい参考書があります。

合格る計算 数学Ⅲ

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計算に時間がかかってしまう人におすすめな参考書は『合格る計算』です。

この参考書は、河合塾数学科教師である広瀬和之さんが執筆した参考書です。

本書は計算をより素早く、正確に行えるように各テーマごとに「例題」を通して計算の着眼点(コツ)を習得しながら、「類題」で演習ができます。

私もこの参考書で自分の計算方法を見直して、早く計算ができるようになりました。

計算法をブラッシュアップすることに注目して作られた参考書ですので、少なくてもstep3が終わってから取り組んでください。

まとめ

今回は数学Ⅲの参考書・問題集をレベル別に紹介しました。

数学Ⅲができるようになるまでのstepは

①まずは理論を理解しよう

②簡単な問題を解いて、理論をものにしよう

③入試の基礎となる問題を解こう

④実際の入試問題を解いていこう

⑤レベルの高い問題の考え方を理解しよう でした。

それに対応するおすすめの参考書・問題集は

①スバラシク面白いと評判の初めから始める数学Ⅲ

②4step

③基礎問題精講

④標準問題精講

⑤一対一対応の数学 です。

ぜひ今回の記事を参考にして、数学Ⅲをできるようにしましょう。

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この記事を書いた人

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yamamoto daisuke

京都大学農学部2回生
塾に行かず、参考書だけで勉強して二次試験英語8割を記録しました。
農学部にはボーダープラス120点で合格。
読書と野球観戦が趣味です。