この記事を読むメリット
- 日本史の参考書の特徴と、効率的な使い方がわかる
- 今の自分のレベルにあった参考書の選び方がわかる
- 志望校レベル別の参考書ルートがわかる
参考書は、大学受験の勉強をするにあたってほぼ全員が使うものです。
実は、自分にあった参考書を選べるかどうか、効率よく参考書を使えているかどうかで学習成果に大きく差がでます。
今回は、日本史の参考書の種類・参考書の種類・オススメ参考書・あなたにあった参考書ルートを紹介します。
後半では、参考書を使って効率的に勉強する方法についても解説しています。
日本史を受験で使う高校生の方は、ぜひ最後まで読んでいって下さい。
日本史の参考書は4種類!それぞれの特徴を紹介
日本史の参考書には、以下の4種類の参考書があります。
- 通史の参考書
- 用語暗記の参考書
- テーマ史の参考書
- 問題演習の参考書
暗記量が膨大な日本史の勉強を効率的に進めるには、それぞれの種類の参考書の特徴を理解しておくことが重要です。
それぞれの特徴を把握して自分にあった参考書を選ぶことで、効率よく学習をしていきましょう。
1、通史の参考書
通史とは、日本史全体のざっとした流れのことです。通史は、日本史を学ぶうえで最初に勉強するべきです。なぜなら、通史は日本史の骨組みとなる部分であり、用語や年号の暗記はあくまで肉付けだからです。勉強の土台となる通史を知っているといないとでは、その後の用語暗記の定着率も大きく変わってきます。通史の勉強のポイントは、歴史の流れを因果関係で覚えることです。
通史の参考書は「歴史の流れを覚える」ことが目的なので、図や表が豊富で読みやすいものが多くなっています。漫画で流れを覚える参考書などもあるので、自分が読んでいて面白いと思えるものを参考書として使うといいでしょう。
2、用語暗記の参考書
歴史の勉強といえば、出来事や人物名、年号をたくさん覚えるというイメージの人が多いでしょう。通史の勉強を一通り終えたら、次は用語を覚えて、歴史の流れに肉付けしていきます。受験ではこの用語の部分が問われることが多いので、用語集・参考書・問題集でこまかいところまで覚える必要があります。
用語暗記の勉強は、通史よりもアウトプットを多めにすることが必要です。参考書は多くあるので、用語集は日本史の辞書として、暗記用の参考書では流れとともに用語暗記、問題集で定着度を確認、というように使い分けて勉強しましょう。
通史はあくまで概略のため志望校に関係なく参考書を選べますが、用語暗記はどこまで覚えるかが志望校のレベルによって変わってきます。そのため、用語暗記では自分にあった参考書を使うことが大切です。
3、テーマ史の参考書
テーマ史とは「政治史」「外交史」「文化史」といったように、テーマで区別した歴史のことです。大学受験ではテーマ史がよく出題されますが、テーマ史の問題の特徴は、複数の時代をまたいで問題が作られることです。テーマ史の問題は、その出題の特徴から、苦手な時代があると解けないことが多いです。そのため、テーマ史の参考書は通史・用語暗記を大体学び終えてから取り組みましょう。
テーマ史は、テーマごとに扱った問題集での演習はもちろん、資料集などで写真を見て勉強することも大切です。用語暗記と同様に、インプットとアウトプットのバランスを考えて参考書を選ぶようにしましょう。
4、問題演習の参考書
1〜3の問題集を一通り終えた方が、実際に知識を引き出す練習として使います。先述した3種類の参考書は、インプットメインでアウトプットもすこしあるといった参考書が多いですが、こちらは完全に問題だけの参考書です。問題集(特に論述の問題集)はすこし上位層向けの参考書になっています。
日本史の勉強はインプットに偏りがちですが、きちんとアウトプットの学習を行わないと身に付きません。先ほどの3種類の参考書でもアウトプットメインのものを使ったり、問題集で自分の力で解くなどして、インプットとアウトプットのバランスよく勉強しましょう。
【必見】日本史参考書選びの3つのポイント
参考書をやみくもに買って勉強してもなかなか成果はでません。大学受験で合格したいなら、自分にあった参考書を選んで勉強することが大切です。ここでは、自分にあった参考書の探し方を3つの観点から紹介していきます。
1、志望校のレベルや問題の傾向に合った参考書を選ぶ
志望校のレベルや問題の傾向によって、どこまで細かく用語を覚えればいいのか・どのテーマを重点的に勉強すべきなのかが変わってきます。自分が志望している大学では出題されないような知識を身につけても、それは得点には結びつきません。大学受験の勉強は時間との戦いでもあるので、無駄な勉強は避けるべきです。
共通テストだけで日本史をつかうのか、私立大学や二次試験でもつかうのかでも選ぶ参考書は大きく変わってくるので、評判だけでなく参考書のレベルも考慮にいれて選ぶようにしましょう。
2、自分の勉強に必要な種類の参考書を選ぶ
先ほど紹介したように、日本史の勉強といってもいくつかの種類に分かれています。用語は覚えているけどそれらの関連性はつかめていないという人は通史を、歴史の流れは分かるけど、出来事の詳細までは把握してないという人は用語暗記を、といったように、自分の苦手をつぶしていけるように参考書を選びましょう。
日本史に限らず、参考書を選ぶときは目的をもって、どんな力を身に付けたいかを明確にすることが大切です。
3、入試本番までの時間を考えて選ぶ
高1生と高3生とでは、受験までに残されている時間が違います。受験では日本史だけでなく他の教科も勉強しないといけないので、思っているより時間がありません。
参考書はやりっぱなしにしていては意味がないので、入試までにやり切れるボリュームであるかも考えにいれて参考書を選びましょう。
参考書を選ぶ時の注意点【京大現役合格者の失敗談】
私は京大を目指しての受験生時代、塾よりも参考書メインの学習をしていました。しかし、参考書の選び方を知らなかったため、多くの失敗を経験しています。
一番の失敗は、受験までに完璧にやりきった参考書がほとんどないことです。入試本番までの時間を考えていなかったのはもちろんですが、とりあえず勉強しなければと考えて、どんな力をつけたいという目的を持って参考書を選ばなかったことが原因だと思っています。
目的なく参考書に取り組むと、その参考書をやり終わったあとに自分にどんな力がついているか分からないし、次の参考書を選ぶときの基準もあやふやになってしまいます。着実に成長するためには、目的をたてて参考書ルートを考えることが必須です。
また、京大入試は独特な問題が多いので、とりあえず参考書に載っている問題を完璧にしようと思って取り組んでいても、過去問には太刀打ちできないということがありました。志望校のレベルを考えて参考書を選ぶことは本当に大事だと思います。実際の入試で出題されない問題に力を入れていても、その時間は無駄になってしまいました。
これから参考書を選ぶみなさんには、ポイントを押さえた参考書を選んで、限られた時間で有効な勉強をしてほしいと思います。
【PR】日本史オススメ参考書15選【種類別】
通史のオススメ参考書4選
①石川晶康 日本史B講義の実況中継シリーズ
この参考書は、日本史を学ぶすべての人におすすめできる参考書です。マスターすると、センター試験で満点を狙えるだけでなく、早慶・東大の二次試験レベルの問題にも対応できます。
解説が非常に分かりやすいので、教科書を読んでも因果関係が理解できないというときはこの参考書を使ってみましょう。語り口調で書かれていて、イラストも豊富なため読みやすいです。参考書の内容を読み上げたCDもついているので、電車などの隙間時間に覚えたい人にもオススメです。
通史の参考書ではありますが、用語も多くでてくるため自分に必要な用語を取捨選択して勉強しましょう。あくまで、歴史の流れを覚えることを第一に読むことを念頭において勉強しましょう。
②一度読んだら絶対に忘れない日本史の参考書
この参考書は、日本史の初学者や日本史の流れをいまいち理解できていない人にオススメです。流れを理解するための入門編の参考書のため、すでに通史が理解できている人はこれをやる必要はありません。
この参考書の一番の特徴は、年号が一切登場しない点です。最低限知っておきたい日本史の骨組みのみが説明されていて、暗記が苦手な人でも無理なく読むことができます。また、文字ばかりでなく図が多いため、視覚的にも理解しやすいです。
最初から最後までが一つのストーリーとして書かれており、日本史をつまらないと思っている人も楽しんで読める一冊になっています。
③金谷の日本史「なぜ」と「なんで」がわかる本【改訂版】
この参考書は、日本史の勉強のはじめとして、「日本史の流れをしっかり納得しながら覚えたい」人にオススメです。因果関係について丁寧に説明されているため、出来事のつながりがよく分からない方はぜひ使ってみてください。
全4巻でかなりボリュームのある構成ですが、口語で書かれていることや、4コマ漫画・図が多いため、すいすい読み進めることができます。また、講義のCDも付属しているため、耳を使って勉強することも可能です。一度にすべてを覚えようとするのではなく、何度も読んで記憶を定着させましょう。
④これならわかる!ナビゲーター日本史B
この参考書は、入試標準レベルであり、1から日本史の流れを把握したい人にオススメです。流れの解説が丁寧なので、教科書にはかかれていない時代背景や因果関係を知ることができます。教科書と併用して使うといいでしょう。
この参考書は、図や絵などがほとんどなく、大切な単語を赤字にする程度の装飾しかされていません。何が大切なのかを分かりやすくしてほしい人や、ごちゃごちゃしている参考書は嫌いだという人にはオススメですが、文字だけでは飽きてしまう人には向かないでしょう。
用語暗記のオススメ参考書4選
①山川一問一答日本史
日本史を受験で使うすべての人にオススメの、アウトプット用参考書です。約4600語の収録語数を誇り、センター試験から早慶・東大レベルまで幅広く対応しています。重要度ごとにレベルが分けられているため、志望校のレベルに合わせて勉強することができます。
シンプルなデザインで、テンポよく問題を解いていけます。また、覚える用語は赤字で書かれているため、赤シートを使って繰り返し学習することが可能です。小さく、電車の中などでも勉強しやすいサイズになっています。
②時代と流れで覚える!日本史B用語
この参考書は、通史はだいたい理解できたので用語の暗記もしていきたい、という方にオススメです。インプットメインの参考書であり、用語の羅列ではなく、歴史の流れをみながら用語を覚えていけます。
左ページは図解による説明、右ページは歴史の流れを説明する文章、という形で構成されています。図解によって視覚的に理解できる点と、文章単位で用語が覚えられる点がこの参考書の強みでしょう。右ページの説明では、重要な用語が赤字で書かれているので、赤シートを使って用語を覚えられます。
すべてのテーマが見開き1ページで完結しており、勉強のスケジュールが立てやすいことも特徴の一つです。
③日本史用語集 改訂版A・B共用
大学受験で日本史を使う人全員にオススメの一冊です。早慶・東大レベルまでのすべての単語をカバーしています。この参考書をメインで勉強するわけではなく、問題を解いていて分からない単語があった際などに辞書代わりに使ってください。それぞれの用語がどのくらい教科書に取り上げられているかが書かれており、受験勉強の参考になります。
分からなかった単語にチェックをつけ、隙間時間に復習する勉強も有効です。
多くの高校で採用されている山川の教科書と対応している用語集なので、山川の教科書を使っている人はこの用語集を選ぶのがいいでしょう。
④元祖 日本史の年代暗記法
一通り日本史の学習が終わって、出来事の流れを再確認したい・年号に関する正確な知識を得たい、という人におすすめの参考書です。大学入試で出題される重要事項はほぼ網羅されているため、これ一冊で受験日本史の出来事の順番を全て押さえることができます。
年号の暗記がメインの参考書ではありますが、時代ごとに出来事の流れが整理されており、因果関係などの情報もコンパクトにまとめられていて分かりやすいです。暗記が大変な年号も語呂合わせで覚えられるようになっています。入試直前期の総復習にも役立つ参考書です。
テーマ史のオススメ参考書2選
①石川晶康 日本史Bテーマ史講義の実況中継
通史で紹介した『石川晶康 日本史B講義の実況中継シリーズ』のテーマ史版です。通史を一通り終えた総復習もかねて、テーマ史の側面から日本史をみる参考書となっています。
内容は、「史学史」「女性史」「沖縄史」などから定番の「政治史」まで入試に頻出の分野が網羅されています。要所要所に論述問題も掲載されており、難関大に必出の論述対策になるでしょう。論述問題は読むだけでも知識の整理として役立ちます。
不得意分野がなくなるまで、何度も繰り返し読むことがオススメです。
②攻略日本史 テーマ・文化史 整理と入試実践
MARCH以上の大学を志望する方にオススメのアウトプットメインの参考書です。内容は濃く、入試問題として扱われている問題のレベルも高いので、日本史の学習が一通り終わった後に取り組むことがオススメです。
内容はテーマ史と文化史の2部構成です。流れ図を用いて頻出事項がまとめてあり、時代ごとの断片的だった知識を、流れの中で定着させることができます。その後、入試問題に取り組み、実戦形式で実力をつけていく形です。
重要語句を赤シートで隠しながら繰り返し学習することができ、受験直前の最終確認にも役立ちます。
問題演習のオススメ参考書5選
①実力をつける日本史100題
MARCH以上の大学を受ける方にオススメの参考書です。難易度は低くはありません。しかし、早慶レベルの用語はカバーしきれていない部分もあるので、早慶志望の人は別の参考書も使う必要があります。
内容は、通史問題75選・テーマ史問題20選・論述問題5選となっています。問題数が多く、時代やテーマごとに問題がつくられているため、自分の苦手分野を洗い出すことができます。また、解答解説が非常に充実しており、解説には補足事項がたくさん載っているため、読み込むことでさらに知識を増やすことが可能です。重要箇所に下線を引いたり、図や表の掲載などで見やすい解説となっています。
②イチから鍛える日本史 必修編
日本史を受験で使う人が一冊目の問題集として使うのにオススメです。必修レベルの問題を中心に良問がそろっていて、受験生が苦手とする史料問題も多く掲載されています。解説も丁寧で、解答に至るプロセスをしっかり学ぶことができます。
冒頭でこの参考書の使い方を解説してくれているため、アウトプットだけの問題集での勉強が初めてだという方でも効率よく勉強できるでしょう。
③考える日本史論述
論述問題が出題される難関私大、国公立2次試験を受験する人にオススメの参考書です。あらゆる時代についての論述問題を収録しており、過去問に取り組む前の最終演習としてオススメです。
本自体は薄めですが、内容は濃いです。一つ一つの出題について深く掘り下げた解説がなされるので、教科書とは別次元の理解を得ることができます。問題を自分で解いて、解答と自分の解答の差をみましょう。なぜその解答に至ることができるのか、という思考のプロセスを学ぶことができます。
④共通テスト過去問研究 日本史B
共通テストで日本史Bを受験する人は全員やるべき問題集です。計16回分のセンター・共通テスト過去問が収録されており、共通テストの形式に慣れることはもちろん、知識の抜けをチェックすることができます。
解説はそこまで丁寧ではないため、教科書や参考書、用語集を見ながら間違えたところは復習していくようにしましょう。
共通テストはまだ過去問が少なく形式が変化しがちなので、過去問だけでなく共通テスト予想問題集もセットですることがオススメです。
⑤日本史B 標準問題精講
早慶レベルの難関大志望者にオススメの参考書です。逆に、それ以下のレベルの大学を志望する人にはオーバーワークになるので、あまりオススメできません。
難関大の過去問から問題が抜粋されており、問題の種類も豊富なので、バランスよく色々な問題に対応する力をつけることができます。また解説が非常に充実しており、問題の解説だけでなく、関連する知識も分かりやすくまとめてくれているため復習しやすいです。
標準的な難易度の問題が多いですが、たまに悪問もでてくるので、こだわりすぎないように注意しましょう。
【志望校レベル・習熟度別】日本史参考書ルート
上では様々な参考書を紹介しましたが、自分がどの参考書を使えばいいのかよく分からないという方に向けて、志望校レベル・タイプ別に参考書ルートをご紹介します!
【共通テストレベル】日本史参考書ルート
①【高1,2生】まだ受験に向けた勉強を始めていない人
受験まで時間があるので、詳しく分かりやすい参考書でじっくり学びましょう。
- 「石川晶康 日本史Bテーマ史講義の実況中継」
- 「共通テスト過去問研究日本史B」
- 「石川晶康 日本史B講義の実況中継シリーズ」と「日本史用語集 改訂版A・B共用」を併用
②【高3生】流れはだいたい分かるけど細かい用語が覚えられていない人
知っている流れに肉付けしていく形で単語を覚えていきましょう。用語はアウトプットすることで、抜けなく素早く覚えられます。
- 「時代と流れで覚える! 日本史B用語」
- 「山川一問一答日本史」と「イチから鍛える日本史 必修編」を併用
- 「共通テスト過去問研究日本史B」
③【高3生】用語は知っているが、流れがあやふやな人
流れがあやふやでは、用語の知識はあっても、関連性がつかめていない可能性が高いです。流れをイチから学んでから、流れと関連付けて用語を再度習得しましょう。
- 「金谷の日本史「なぜ」と「なんで」がわかる本【改訂版】」
- 「時代と流れで覚える!日本史B用語」と「山川一問一答日本史」を併用
- 「共通テスト過去問研究日本史B」
④【高3生】日本史に全然手を付けられていない人
時間がないので、一度日本史の概略を学びます。その後、流れと用語を同時に勉強し、すばやく学習効果をあげましょう。ある程度覚えたら、アウトプットメインでわからないところを確認しながら勉強することで、受験までに知識の穴をなくします。
- 「一度読んだら絶対に忘れない日本史の参考書」
- 「時代と流れで覚える!日本史B用語」
- 「イチから鍛える日本史 必修編」
- 「共通テスト過去問研究日本史B」
【関関同立・MARCHレベル】日本史参考書ルート
①【高1,2生】まだ受験に向けた勉強を始めていない人
受験まで時間があるので、詳しく分かりやすい参考書でじっくり学びましょう。この時期からしっかり勉強すると、日本史を得点源にできます。細かい単語まで頭に入れましょう。
- 「石川晶康 日本史B講義の実況中継シリーズ」と
「日本史用語集 改訂版A・B共用」を併用 - 「山川一問一答日本史」
- 「石川晶康 日本史Bテーマ史講義の実況中継」
- 「攻略日本史 テーマ・文化史 整理と入試実践」
- 「実力をつける日本史100題」
②【高3生】通史は理解しているが、目標大学の用語レベルに達していない人
関関同立・MARCHレベルになると、共通テストよりも用語レベルがあがります。志望大学がどのレベルの用語までだすのか確認しておきましょう。一問一答などでアウトプットを適宜行いながら勉強すると、用語の定着率があがります。
- 「石川晶康 日本史B講義の実況中継シリーズ」と「日本史用語集 改訂版A・B共用」を併用(流れをみるより、流れと用語集で用語を覚えることに力をいれる)
- 「山川一問一答日本史」「元祖 日本史の年代暗記法」
(年代暗記は余力のある人のみ) - 「攻略日本史 テーマ・文化史 整理と入試実践」(余力のある人)
- 「実力をつける日本史100題」
③【高3生】用語は分かるが、因果関係があやふやな人
関関同立・MARCHレベルになると複数の出来事を絡めた問題も増えます。一問一答式に用語を覚えているだけでは太刀打ちできないので、流れをもう一度基礎から勉強しましょう。
- 「金谷の日本史「なぜ」と「なんで」がわかる本【改訂版】」or
「これならわかる!ナビゲーター日本史B」 - 「時代と流れで覚える!日本史B用語」と「元祖 日本史の年代暗記法」を併用
- 「実力をつける日本史100題」
④【高3生】通史も用語の暗記もある程度できているが、複数の時代にまたがる問題が苦手な人
コツコツ勉強してきて通史も用語もある程度できているなら、苦手なテーマ史の勉強と問題演習メインの勉強をしていくことがオススメです。
- 「石川晶康 日本史Bテーマ史講義の実況中継」
- 「実力をつける日本史100題」
- 「攻略日本史 テーマ・文化史 整理と入試実践」
【早慶レベル】日本史参考書ルート
①【高1,2生】まだ受験に向けた勉強を始めていない人
受験まで時間があるので、詳しく分かりやすい参考書でじっくり学びましょう。この時期からしっかり勉強すると、日本史を得点源にできます。細かい単語まで頭に入れましょう。
- 「石川晶康 日本史B講義の実況中継シリーズ」と
「日本史用語集 改訂版A・B共用」を併用 - 「山川一問一答日本史」
- 「攻略日本史 テーマ・文化史 整理と入試実践」
- 「日本史 標準問題精精講」
- 「考える日本史論述」
- 志望大学の過去問
②【高3生】早慶の問題レベルに全然手が届かなくて困っている人
早慶レベルの日本史は、用語レベルが格段に高く、他大学に比べてかなり難しい問題が多いです。受験生になった段階では全く歯が立たなくても心配ありません。基礎を大事に着実にレベルアップする参考書ルートをたどりましょう。
- 「石川晶康 日本史B講義の実況中継シリーズ」と「山川一問一答日本史」
(この段階に力を入れて、しっかりやる) - 「実力をつける日本史100題」
- 「攻略日本史 テーマ・文化史 整理と入試実践」
- 「日本史 標準問題精講」
- 志望大学の過去問
③【高3生】既習範囲では共通テストで8割以上とれるくらい基礎が固まっている人
学校の授業で学び終えている範囲の基礎はできているという人は自分で先の範囲まで独学を進めるとともに、既習範囲を共通テストレベルから早慶レベルにレベルアップさせていきましょう。
- 「石川晶康 日本史B講義の実況中継シリーズ」(既習範囲も独学もこれで勉強)
- 「山川一問一答日本史」(早慶レベルの単語まで覚える)
- 「石川晶康 日本史Bテーマ史講義の実況中継」
- 「実力をつける日本史100題」
- 「日本史 標準問題精講」
- 志望大学の過去問
④【高3生】日本史の全範囲を一通り学び、基礎はあるので、早慶レベルの対策がしたい人
基礎がある人は、まず用語を早慶レベルまで補強しましょう。その後はレベルの高い問題集を解いていきましょう。
- 「石川晶康 日本史B講義の実況中継シリーズ」と「山川一問一答日本史」
- 「攻略日本史 テーマ・文化史 整理と入試実践」
- 「日本史 標準問題精講」と「日本史史料一問一答完全版」
- 志望大学の過去問
【東大レベル】日本史参考書ルート
東大の日本史は細かい知識よりも流れを非常に大切にしています。参考書だけでなく、教科書学習も有効です。
①【高1,2生】まだ受験に向けた勉強を始めていない人
受験まで時間があるので、詳しく分かりやすい参考書でじっくり学びましょう。この時期からしっかり勉強すると、日本史を得点源にできます。流れを学べる教科書or参考書を読み込みましょう。
- 「石川晶康 日本史B講義の実況中継シリーズ」or「山川詳説日本史B」
(これらをとにかく読み込む) - 「攻略日本史 テーマ・文化史 整理と入試実践」
- 「考える日本史論述」
- 志望大学の過去問
②【高3生】東大を受けようと思っているすべての高3生
東大は細かい用語などよりも、流れが分かっているかが重要になります。東大を受ける人は全員共通テストをうけるので、共通テストレベルまでは上述の参考書ルートを参考にしてください。共通テストレベルより先は、苦手なタイプ・習熟度に関係なく、通史と論述・過去問の勉強がメインになります。
- 「石川晶康 日本史B講義の実況中継シリーズ」or「山川詳説日本史B」
(これらをとにかく読み込む) - 「考える日本史論述」
- 志望大学の冠模試の過去問
- 志望大学の過去問
参考書を使って日本史の勉強を最大効率化する方法
同じ参考書を使っても勉強の進度や定着率は人によって大きく異なります。参考書を上手く使えば、自分に最適なペースで学習できるため、人に教えてもらうより成果が上がります。しかし、参考書は勉強の仕方を教えてくれるわけではないので、参考書の使い方が分からないと成果はなかなかでません。
そこで今回は、日本史の参考書の学習を効率よくできる方法をお伝えしていきます。
流れ→用語・年号→テーマ史の順で勉強する
まず大事なことは、参考書を使う順番です。先ほどたくさんの参考書を紹介しましたが、必ず「通史→用語→テーマ史」の順で学習を進めてください。大枠をとらえないで細かいところばかり見ていると、出来事の関係性がとらえられなくなるでしょう。流れをしっているのといないのとでは、用語の定着率がまるで違います。物事の因果関係が分かっていると、用語同士をつないで覚えられるからです。また、テーマ史はあるテーマに着目してかなり細かいところまでみるので、用語を押さえてから勉強するほうがよく身に付きます。
効率よく覚える鉄則は、大枠→詳細の順で勉強することです。
日本史の効率的な暗記法や覚え方はこちらの記事で解説しています。
インプットとアウトプットのバランスをとる
日本史はインプット中心の科目と思われがちですが、アウトプットも同じくらい大切です。インプットばかりしていても、自分が本当に理解できているのか確認できません。知識の抜けをチェックするために問題演習は必須です。
また、大学のレベルが高くなるほど単純な暗記では解けない問題が多くなります。問題演習を通して、インプットした知識をどのようにつなぎ合わせればいいのかが分かります。アウトプットをすることで、インプットの勉強の際に意識するべきことを見つけられるので、問題演習は適宜はさむようにしましょう。
アウトプット学習としては、問題演習だけでなく、人に流れを説明することなども有効です。アウトプットを行った後は復習を忘れないようにしましょう。
もちろんアウトプットばかりしていても新しい知識がなかなか得られないので、バランスをとることが大切です。
まとめ 参考書は自分にあったものを選ぶことが大切
今回は、日本史の参考書の種類・参考書の種類・オススメ参考書・あなたにあった参考書ルート・参考書を使って効率的に勉強する方法を紹介しました。
参考書の選び方
- 志望校のレベル・問題の傾向にあったものを選ぶ
- 自分の勉強に必要な種類の参考書を選ぶ
- 入試本番までの時間を考慮して選ぶ
参考書を使って効率的に勉強する方法
- 流れ→用語・年号→テーマ史の順で勉強
- ②インプットとアウトプットのバランスをとる
この記事では、参考書の選び方とオススメ参考書を活用して、実際に多くのパターンの参考書ルートを紹介しています。参考書選びに迷っている方はぜひ参考にしてみてください。