高校生は塾に行くべきか?行く方がいい人の特徴や行くべき時期を徹底解説!

  • 高校生って塾に行くべきなの?
  • 1年生から行っといた方がいいの?

こんにちは!スタペディア編集部の巽です。

私の受験指導経験の中で、このような疑問を多く耳にしてきました。

今回は、塾に行くメリット・デメリット、塾に行く方がいい人の特徴を紹介していきます。

後半では、塾に行くべき時期についても解説しています。

高校生で塾に行こうか迷っている人は、ぜひ最後まで読んでいって下さい。

この記事を書いた人

そもそもほとんどの塾は大学受験用

大前提として、高校生の塾は基本的に大学受験用に存在するといっても過言ではありません。

というのも高校生は大学受験をしないのであれば高校を卒業さえできればいいので、放課後や休日に通塾してまで勉強をする必要はありません。

塾に通う高校生は、志望大学に合格するために通塾しているケースがほとんどです。

大学受験をするなら基本的には通塾推奨

では、大学受験をする人は塾に行くべきなのでしょうか?

結論からいうと、大学受験をするのであれば、基本的には塾には通っておくべきです。

なぜなら、塾はもちろん成績向上は大いに期待できますが、逆に行って成績が下がる可能性は極めて低いからです。

成績面ではローリスクハイリターンなわけです。

「基本的には」と言ったのは、かといって、目的もなくダラダラと行くのでは、お金や時間の無駄になるだけだからです。

また、金銭面や居住地などの理由から、通うことがそれなりの負担になるケースもあります。

塾に行くか否かを決めるためにも、また目的を持って通塾するためにも、卒業後の進路については早いうちに決めておきたいですね。

受験生の6割は塾に行っている

ベネッセ教育総合研究所が実施した「学習基本調査・国内調査」によると、実は受験生の60%程度は塾に通っています。

もちろんこれは合格者・不合格者を合計したデータなので、合格者の中で通塾している割合はもっと高いことが予想されます。

高校生が塾に行くメリット・デメリット

塾に行くメリット・デメリットをそれぞれ解説していきます。

塾に行くメリット

  • 志望校の合格率が高まる
  • 正しい勉強法を教えてもらえる
  • 勉強する習慣が身につく

志望校の合格率が高まる

やはりこれが塾に通うことの最大のメリットでしょう。

塾に通って正しい方法で勉強していれば、学力は伸びていくはずです。

また、一人ひとりの志望校に合わせた対策を行ってくれる塾も多いです。

基本的に、塾に通わないよりは通う方が合格率は高まるでしょう。

正しい勉強法を教えてもらえる

塾では勉強だけでなく、勉強法も教えてもらえます。

自学自習をしようにも、勉強法がわからずただ闇雲にするのでは、なかなか成績は伸びません。

私の受験指導経験でも、全然成績が上がらないと言う人の大半が、「自習の方法が間違っている」というケースです。

正しい勉強法を教えてもらって、効率よく成績を伸ばせるのも塾に行く大きなメリットです。

勉強する習慣が身につく

勉強する習慣がつくというのも、塾に行くメリットの一つです。

家で一人で勉強していると、ついついスマホを触ったりダラけたりする時間が増えてしまう人もいるでしょう。

これを繰り返していると、サボり癖がついてしまいます。

塾には同じレベルの大学を志望するライバルがたくさんいるので、その人たちと競って、刺激し合うことで、モチベーションを高めて、勉強する習慣がつきます。

塾に行くデメリット

  • 授業料が高い
  • 通塾時間がかかる
  • 必ず合格できるわけではない

授業料が高い

やはり費用がかかる点は大きなデメリットです。

塾によって料金はまちまちですが、一般的に高校生の塾の授業料は決して安くありません。

大手予備校であれば、年間100万円以上かかることもあります。

保護者に授業料を出してもらう場合は、それだけのお金の負担をかけていることは理解しておきましょう。

通塾に時間がかかる

通塾には、費用に加えて時間もかかります。

学校や自宅から遠ければそもそもの通塾に時間がかかりますし、授業の時間によっては帰りが遅くなることも。通塾がかえって負担になり、学習効率を落としてしまうこともあるでしょう。

近くに塾がない人は、オンライン塾や受験コンサル塾を利用するのがおすすめです。

オンライン塾では、自宅から授業を受けられますし、コンサル塾であれば、学習管理をオンラインでサポートしてくれます。

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必ず合格できるわけではない

当然のことですが、塾はあくまで勉強をサポートするものであって、絶対合格を保証するものではありません。

残念ながら、週の半分以上通塾しても落ちてしまう人もいます。

その場合、費用や時間が無駄になってしまう可能性もあります。

塾に通っているだけでは成績は向上しません。塾をうまく活用して、正しい方法で勉強できるか、が合否を左右することは念頭に置いておきましょう。

塾に行く方がいい人・行かなくてもいい人

ここまで、塾に行くメリット・デメリットを解説しました。

これらをふまえて、塾に行く方がいい人・行かなくてもいい人の特徴を挙げていきます。

塾に行く方がいい人

これらに1つでも当てはまる人は塾に行くことをオススメします。

  • 明確に志望校が決まっている人
  • 今の偏差値より高い大学を志望する人
  • 自学自習が苦手な人
  • 学校のサポートが少ない人

明確に志望校が決まっている人

明確に志望校が決まっている人は、塾に行くことを推奨します。

多くの塾は志望校が決まっている生徒には、受験対策を行ってくれます。

とくに大手の予備校などは、過去問や今までの指導経験から傾向や対策を細かく指導してくれるので、自学自習より格段に合格率が高まります。

今の偏差値より高い大学を志望する人

今より偏差値の高い大学を志望する人も、塾に行くべきでしょう。

今のあなたより偏差値の高い大学は、今は合格圏外の大学です。模試でいえばD・E判定になります。

ライバルの中には今A・B判定を取っている人もたくさんいます。その集団を抜いて合格するためには、その人たちの何倍もの学力向上が必要なのです。

今の偏差値を保つことはできても、自学自習で偏差値を伸ばせる人はほんの一握りです。

なので、現状より偏差値の高い大学を志望するなら、塾に行くことをオススメします。

自学自習が苦手な人

自分一人で勉強するのが苦手な人も通塾した方が良いでしょう。

勉強計画の立て方がわからない、自学自習で思うように成績が伸びていない、という人です。

塾は言ってしまえば成績向上のプロなので、効率的に勉強できるカリキュラムを組んでいます。

それに基づいて、ある程度毎回のノルマが決まっているので、学習スケジュールが立てやすいです。

ただし、塾の課題だけしてれば良いというわけではないので、そこだけは勘違いしないでください。

また、自学自習で成績が伸びない人によくある原因が、勉強法が間違っているというケースです。勉強の仕方自体が間違っている可能性もありますし、科目ごとの勉強法が合っていない可能性もあります。

塾に行って正しい勉強法を教えて貰いましょう。

学校のサポートが少ない人

進学校であれば受験対策が手厚いと思いますが、受験指導に力を入れていない学校では十分なサポートを受けられない可能性もあります。

とくに公立高校は私立高校よりそのような傾向が強いです。

「高3で部活引退をして、いざ受験勉強を…」となったときに、全く情報がなく、慌てて進路や志望校を決める公立高校生もかなり多いです。

大学受験では、学校ごとの傾向や対策、進路指導などの情報を持っていることも大きな武器になります。

学習面のみならず、そのようなサポートを受けるために通塾するのも一つの手です。

口

塾に行かなくてもいい人

逆に以下のような人は塾に行かなくても大きな問題はありません。

  • そもそも大学受験をしない人
  • 今の偏差値以下の大学を志望する人

そもそも大学受験をしない人

冒頭でも解説したように、ほとんどの塾は大学受験用なので、そもそも大学受験をしない人は塾に行く必要はありません。

卒業するために最低限学校の授業についていくだけであれば、学校の教科書を丁寧に読んだり、YouTubeで勉強したりするだけで十分です。

今の偏差値以下の大学を志望する人

今の偏差値以下の大学を志望する人は、通塾しなくても問題ないでしょう。

塾に行っていない現状でも、模試を受ければ恐らくA・B判定を取れるでしょうから、成績を維持し続ければ合格できる可能性は高いです。

自学自習で偏差値を上げるのは難しいので、成績や判定が下がり始めたら、すぐに通塾しましょう。

中高一貫校生も塾に行くのがオススメ

少し逸れますが、中高一貫校生も通塾することをオススメします。

中高一貫校は高校受験の対策が必要ないので、一般的な高校より早くから受験対策を行えます。

なので、一見塾に行かなくとも大学受験で失敗しないように思いますよね。

しかし、実際に中高一貫校に通っていた私から見ると、中だるみしてしまう生徒が非常に多かったです。私の学校は高校編入もあったので、その生徒と比較すると内部進学生のほとんどは学力面で大きく負けていました

早くから受験対策を行っている以上、そもそもの学力がついていればライバルに大きなリードをつけられます。

このような観点から、中高一貫校生も積極的に通塾することをオススメします。

塾は1年生から行く方がいい?行くべき時期とは

ひと通り、塾に行くメリット・デメリットや、行くか否かの決め方を解説してきました。

では、行こうとは思ったけど、いつから行けばいいんだろう?

という新たな疑問が生まれてきた人もいるでしょう。

今回は、塾に行くべき時期について、高1から行く場合と高3から行く場合を比較しながら解説します。

高1から行くメリット

勉強習慣が早くからつく

先述の通り、塾に行くメリットの一つとして、勉強する習慣がつくことがあります。

ただ、3年生になってから勉強習慣を身につけても、時すでに遅しかもしれません。

コツコツ勉強するのが苦手な人は、すぐに勉強する習慣がつくかもわかりません。

勉強習慣をつけるという面では、早くから通塾しておく方が効果的でしょう。

推薦入試が狙える

大学によっては、一般入試の他に推薦入試が設けられている場合もあります。

推薦入試では調査書をもとに選考を行うので、高校1年生から学内トップクラスの成績を維持しておく必要があります。

推薦入試を視野に入れる場合は、1年生から通塾しておく方が安心でしょう。

高3から行くメリット

部活や遊びの時間が確保できる

高校生はなにも勉強だけが本分ではありません。

部活に本気で取り組むのもいいですし、放課後や休日に友達と遊びに行くのも高校生活を謳歌するために大事なことだと思います。

志望大学にもよりますが、多くの大学は3年生から行き始めても、本気で勉強に取り組めば十分合格できます。

部活をしたい・遊びたいと気が散ってダラけてしまうくらいなら、高2までは週に1日だけ・行かずに自習だけなど、勉強以外に時間を割くのも大いにアリだと思います。

中だるみしない

早くから通塾していると、人によっては中だるみしてしまうこともあります。

「自分は1年生から塾に行っているんだ」と行くだけで満足して、授業に身が入らなかったり、「受験までまだまだ時間がある」とモチベーションが上がらなかったりしてしまうのです。

これではせっかく塾に行っていても、思うように成績も伸びませんから、割り切って高3から行く方が効率的です。

志望校と塾に行き始める時期の目安

志望校と塾に行き始める時期の目安を紹介します。

ただ、通塾を始めるべき時期は、一日の勉強時間やボーダーと現状の差などによって人それぞれなので、あくまで参考程度にして下さい。

偏差値65~

偏差値65以上、具体的には東大・京大・早慶などいわゆる最難関大学や国公立医学部の受験生は、1年生から通っておくのが無難です。

他のライバル達も1年生のうちから勉強を始めています。

1年生の間は塾を含めて1日2時間程度でいいので、コツコツと勉強をして、勉強する習慣を身につけておきたいですね。

偏差値60~65

偏差値60〜65、具体的には名大や神大などの旧帝大やMARCHのような難関大学を志望する人は、2年生の夏くらいから通塾することをオススメします。

部活や遊びと上手くバランスをとりながら、一日2、3時間程度は勉強しておくと、3年生に上がってから焦らなくて済みます。

もちろん、今の偏差値がボーダーに届いていない場合1年生や2年生の春から通塾するべきですし、より高いレベルの大学でA判定を取れる場合は3年生からでも遅くないでしょう。

偏差値~60

偏差値60以下の大学、最難関大学・難関大学以外は、3年生から勉強を始めても十分間に合います。

多くの学校が夏ごろに部活の引退があると思います。

それまでは学校の授業に後れをとらない程度に勉強をしておいて、夏以降は塾に通って受験勉強に専念しましょう。

まとめ:大学受験をするなら、塾に行くべき

今回は、塾に行くメリット・デメリットや塾に行く方がいい人、行くべき時期について解説しました。

塾に行く方がいい人

  • 明確に志望校が決まっている人
  • 今の偏差値より高い大学を志望する人
  • 自学自習が苦手な人
  • 学校のサポートが少ない人

大学受験をするのであれば、基本的には塾に行く方が良いです。

ただし、費用や時間、部活などとの兼ね合いもあるので、今回解説したことを参考に、行くか否か、行き始める時期について考えましょう。

この記事が皆さんの受験生活の手助けとなって、合格を掴み取れることを祈っております。

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この記事を書いた人

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巽凱希

京都大学工学部に在学中。機械システム工学専攻。
得意科目は数学で、模試で学内1位を連発し、東大模試では全国5位を獲得の実績があります。

スタぺディアでは、監修者を担当、ディレクターとして企画や検証などの品質管理も行っています。