[入試現代文へのアクセス 基本編]の使い方とレベルを現役京大生が解説

『入試現代文へのアクセス 基本編』は河合出版が出版している現代文の参考書で、現代文初学者でもわかりやすい解説が特徴的です。入試現代文を解く上で知っておきたいテクニックやテーマが16題にわたって解説されており、大学入試を受験する上で必要な基礎知識をつけられます

ただ、世の中にはたくさんの現代文の参考書があり、『入試現代文へのアクセス 基本編』が自分の志望大学のレベルに合っているのか、効果的な使い方ができているのか知るのは難しいですよね。

この記事では、『入試現代文へのアクセス 基本編』の難易度や効果的な使い方、よくある質問などを解説していきます。本書の具体的な内容や難易度を理解して、適切に参考書を選べるようにしましょう。

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入試現代文へのアクセス 基本編の商品情報

『入試現代文へのアクセス 基本編』の商品情報です。

価格1,026円
科目国語(現代文)
問題数16題
出版社河合出版
目的入試基礎レベルの現代文の実力をつける
対象ユーザー2次試験で現代文を使う全ての受験生
レベル〜日東駒専・産近甲龍
難易度やや簡単〜普通
特徴入試基礎レベルの実力をつけたい方におすすめの参考書です。現代文の演習問題をまだ解いたことがない方でも取り組みやすい問題が収録されていますが、比較的簡単な問題が多いため、現代文の偏差値が55以上ある方にはおすすめできません。

入試現代文へのアクセス 基本編のレベル・到達できる偏差値

本書は「日東駒専レベル」で、偏差値55まで到達できます。問題のレベルはそれほど高くなく、現代文が苦手な生徒や現代文の基礎を固めたい生徒が取り組むのがおすすめです。

以下、本書に取り組むべき時期を志望校別に解説していきます。
・日東駒専・産近甲龍:高3の8月〜10月
・MARCH:高3の8月
・難関大(早慶・旧帝国大学など):高2の11月〜高3の3月
・最難関大(東大・京大など):高2の7月〜高2の10月

入試現代文へのアクセス 基本編の強み

ここからは『入試現代文へのアクセス 基本編』について、他の参考書と比較した強みを解説していきます。

現代文入試対策の1冊目として最適

現代文の知識だけでなく、その前提知識も1からわかりやすく説明しているのが本書の強みです。問題の解き方や本文についての解説だけでなく、現代文でよく問われるテーマや概念について詳しく説明されており、現代文対策の1冊目として最適です。

問題の質が高い

本書の問題には大学入試で実際に出題された問題が収録されており、実際の試験に近い形で学習できます。入試現代文の頻出テーマについての問題が多く収録されているので、周辺知識も同時に身につけられ、一石二鳥だといえるでしょう。

入試現代文へのアクセス 基本編の弱み

ここからは『入試現代文へのアクセス 基本編』について、他の参考書と比較した弱みを解説していきます。

内容が濃いので、一度で理解しにくい

解説が詳しいことの裏返しとして、「内容が濃く、一度で理解するのが難しい」という弱みがあります。文章の解説やキーワードの解説、解答解説などさまざまな解説があり、読解問題に取り組んだことがない人は一度で理解できない可能性があります。何度も復習して、知識として定着させられるようにしましょう。

語彙力が不足している場合、難しい可能性がある

前述の通り、本書には実際の入試問題が収録されています。そのため文章中に出てくる語彙には難しいものもあります。本書を進める中で、わからない語彙が多すぎると感じた場合には、現代文の語彙に関する参考書を併用するのがおすすめです。おすすめの語彙の参考書は後述の「入試現代文へのアクセス 基本編の前におすすめの参考書」で解説します。

入試現代文へのアクセス 基本編の使い方

ここからは『入試現代文へのアクセス 基本編』の効果的な使い方を解説します。

STEP1:文章をコピーし、1周する

この参考書は何度も繰り返し解いて知識を定着させていくものです。現代文は参考書に直接書き込むことがほとんどですが、参考書に直接書き込んでしまうと次に問題を解くときのヒントになり、何度も解くのが難しくなってしまいます。それを防ぐためにまずは文章をコピーし、コピーした文章に線を引きながら問題を解いていきましょう

STEP2:2周目に取り組み、間違いが多い問題にはチェックをつけておく

1周目が終わったら、次は2周目に取り掛かりましょう。2周目もSTEP1と同様に、文章をコピーし、問題を解いていきましょう。STEP2の段階では、間違った問題が多いと感じる文章には、後で見返せるように印をつけておいてください。「7割以上の得点率を取れなかった」のが「間違いが多い」の目安です。

STEP3:チェックをつけた問題だけ3周目に取り組む

最後は、印をつけた文章だけ3周目に取り組みましょう7割以上得点が取れた場合は印を消し、取れなかった場合には再度印をつけて、印がなくなるまで本書に取り組んでください。本書が終わり次第、「入試現代文へのアクセス 基本編の後におすすめの参考書」に取り組みましょう。

入試現代文へのアクセス 基本編で1問にかける時間

1題につき30〜40分で終わらせるようにしましょう。現代文において、どれだけ考えても解けない問題は、考え続けてもわからないままのことが多いです。本書では、5〜10分程度考えてわからなかった場合には、その問題は飛ばして、次の問題に取り掛かり、問題を解き終えた後に解説を熟読するようにしましょう。

入試現代文へのアクセス 基本編に関する注意点

ここからは『入試現代文へのアクセス 基本編』を使用する際の注意点を解説していきます。

簡単な問題が多いため、現代文が得意な人には不向き

本書は基本編」ということもあり、現代文読解の入門書です。そのため収録されている文章・問題は簡単なものが多く、現代文が得意な人はスラスラと解けてしまいます。自分の学力より少し難しい程度の参考書を解くことがが成績を伸ばす上で重要です。現代文の偏差値が55以上の方は本書ではなく、別の参考書に取り組みましょう偏差値55以上の場合は「入試現代文へのアクセス 基本編の後におすすめの参考書」に取り組んでください。

入試現代文へのアクセス 基本編の前におすすめの参考書

ここからは『入試現代文へのアクセス 基本編』を使用する前におすすめの参考書を紹介していきます。

船口のゼロから読み解く最強の現代文

この参考書は現代文が抽象的すぎてわかりにくいという方におすすめです。図やビジュアルを使った解説や、講義形式で解説がされており、授業を聞いているような気分になれ、非常にわかりやすいです。約230ページと分量も少なく、まずは軽く現代文の勉強をしてみたいという方は取り組んでみましょう。

ことばはちからダ!現代文キーワード

本書は大学入試の現代文で頻出の語句について学べる参考書です。現代文でしか見ないような抽象的な語彙について詳しく解説されており、本書を極めることで本文をスムーズに読めるようになるでしょう。基礎的な単語から、旧帝国大学などの難関大学で出題されたような難しい単語まで幅広く掲載されています。「入試現代文へのアクセス 基本編の前におすすめの参考書」とは言うものの、オーバーワークな側面もあるため、本書を完璧にしてからアクセス基本編に移行するのではなく、2つを併用するのがおすすめです。

入試現代文へのアクセス 基本編の後におすすめの参考書

ここからは『入試現代文へのアクセス 基本編』を使用した後におすすめの参考書を紹介していきます。

入試現代文へのアクセス 発展編

本書は3冊ある「入試現代文へのアクセス」シリーズの、2番目の難易度の参考書です。本文・問題はMARCHや関関同立レベルなので、それらの大学を志望している方におすすめです。本書では解説に加えて本文の要約も掲載されており、要約問題が出題される大学を志望している方にもおすすめです。

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現代文読解力の開発講座

本書は国公立や難関私大を目指す方が『入試現代文へのアクセス 基本編』を終えた後に取り組むのがおすすめの参考書です。東大などの最難関大レベルの問題も収録されていますが、解説が非常に詳しいため、つまづくことなく学習を進められます。収録されている問題も入試で頻出のテーマばかりで、効率的に現代文の学習を進められるでしょう。

入試現代文へのアクセス 基本編についてのよくある質問

ここからは『入試現代文へのアクセス 基本編』について、よくある質問に答えていきます。

「入試現代文へのアクセス」シリーズの3冊のレベルを教えてください。

「入試現代文へのアクセス」には「基本編・発展編・完成編」の3つがあります。以下がそれぞれのレベル・難易度です。

①入試現代文へのアクセス 基本編
日東駒専レベル・偏差値55まで到達可能
現代文の読解問題を本格的に始めたい方の入門書としておすすめ

②入試現代文へのアクセス 発展編
MARCH・関関同立レベル・偏差値62まで到達可能
上記の大学を目指す方におすすめ

③入試現代文へのアクセス 完成編
東大・京大を除く旧帝国大・早慶レベル・偏差値70まで到達可能
過去問前の現代文の総仕上げとしておすすめ

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    山本康平

    京都大学法学部に在学中

    夏、秋のオープン模試、実戦模試はすべてD、E判定。
    共通テストでも大コケし、680点を取って浪人を覚悟するものの、2次試験で英語の得点率が8割越えと大逆転し、無名の公立高校から京都大学法学部に現役合格。

    スタペディアでは得意科目の英語を中心に記事を執筆、英語のコンテンツ責任者も担当。