『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』は、英文法を基礎の基礎から非常に丁寧にわかりやすく解説しており、英語が苦手な全高校生におすすめしたい一冊です。
ただし、誤った使い方をしてしまうとこの参考書を読むことで得られる学習効果が半減してしまいます。せっかくなら、最も効率的な方法で勉強したいですよね。
実際に、「この参考書の効果的な使い方がしりたい」「どのレベルまで習得できるのか知りたい」といった声が散見されます。
そこでこの記事では、『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』で到達できるレベルや正しい使い方、使う時の注意点を紹介します。
貴重な時間を無駄にしないために、ぜひ参考にしてみてください!
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『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』の商品情報
『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』の基本情報です。
| 価格 | 1,100円 |
| 科目 | 英語 |
| 出版社 | ナガセ |
| 目的 | 英文法の基礎を固める |
| 対象ユーザー | 英文法を基礎から学びたい受験生 |
| レベル | ~中堅私大レベル |
| 難易度 | やや簡単 |
| 特徴 | 最重要事項がコンパクトにまとまっており短期間でマスターできる反面、網羅性に欠け、別の参考書で演習が必要です。 |
『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』の難易度
本書の難易度は、“やや簡単”です。
英語が苦手な高校生が英文法勉強の一冊目に取り組むレベルなので、受験勉強のスタートを切る際に本書を選んでみましょう。
東進の有名講師がSVOCに色分けされた例文を用いて解説してくれており、英文法参考書の中でも随一のわかりやすさです。
『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』で到達できる偏差値
本書を完成させて到達できる偏差値は50前後で、大学のレベルでは大東亜帝国〜日東駒専辺りです。
一方でそれ以上の大学を目指す受験生でも、基本的な知識や理解の抜け漏れをなくすために使える一冊です。
GMARCHや早慶上智などの難関私大や国公立大を目指す受験生も、受験勉強の一冊目として取り組んでみましょう。
『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』の強み
『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』を他の参考書と比べた強みを紹介していきます。
基礎固めができる
本書では、「be動詞と一般動詞の区別」など中学レベルから収録されているので、文法の基礎知識を広く身につけることができ英語をなんとなくで読む状態から抜け出せます。
場当たり的な読解をするのではなく、英文を構成する要素ごとに分解して構造的に読解する練習をすると良いでしょう。英語が苦手な人は、このような英語読解の型を習得できていない場合が多いです。
この練習を繰り返すことで、だんだんと英文が頭にスラスラと入ってくるようになり、高度で難解な入試英文にも対応できるようになります。
英文法の解説がわかりやすい
本書の大きな特徴として、受験生がつまづきやすい「分詞構文」や「仮定法」といった単元がわかりやすく解説されており、特定の単元だけが苦手な人にもおすすめできる一冊です。例えば、第17講の分詞構文では、接続詞とセットでわかりやすく解説されており、それらを整理して体系的に学べます。
特に難関私大では、分詞構文のような用法や意味の違いがややこしい範囲が問われるので、しっかりと内容を習得しましょう。
最短2週間でマスター可能
本書では、問題が130題とコンパクトにまとまっているので、集中して取り組めば2週間以内にマスターも可能です。英語の勉強に時間をかけたくない人や、一通りさらっと復習したい人は一度手をとってみましょう。特に理系の人は、本書を使って効率的に英語を学ぶことで、数学や物理/化学の演習に時間を確保できます。
『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』の弱み
『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』を他参考書と比べた弱みを紹介していきます。
網羅性にかける
本書はあくまで英文法の最重要事項のみが収録されており、受験で問われる細かい意味や用法までは身につけられません。それらを補うために、本書が終われば受験英文法が収録されている、よりレベルの高い参考書に取り組むと良いでしょう。
演習問題が少ない
本書では、問題がチェック問題のみで理解度を測るには十分ではありません。
基礎事項を理解した後には、入試問題に取り組む前に問題集でアウトプットの練習が必要です。
どの問題集がいいかわからない人は、下の『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』の後におすすめの参考書を参考にしてみてください!
文法以外に対応できない
本書は基礎文法の習得には向いていますが、文法を活用して解く長文問題や和訳問題は収録されていません。私大、国公立大問わず長文問題や和訳問題はほぼ100%出題され、ただ英文法の知識があるだけでは解けない難関な問題ばかりです。
入試問題に取り組む前に、長文や和訳問題に特化した問題集で演習を積んでいきしょう。
問題集を解く上でわからない文法構造があれば、本書に戻って例文と見比べてみると英文法がどんどん定着していきます。
『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』の使い方
ここからは、『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』の正しい使い方を紹介します。本書は、講義が非常に丁寧でわかりやすい一冊ですが、誤った使い方をしてしまうとその学習効果が半減してしまいます。ここで紹介する使い方で学習するように心懸けましょう。
①講義を読んで理解する
まずは、全25講ある講義部分を1講ごとに丁寧に読み、文法の基本事項をインプットすることが大切です。もしこの段階でつまずいた時は、周りの英語が得意な人や先生にすぐに聞きましょう。悩んでいる時間がもったいないです。
②チェック問題を解く
次に、1講が終わるごとにチェック問題を解き、理解したかチェックしましょう。
このとき、英文法を本質的に理解することが目的であり、問題を解くことはそのための手段であることに注意してください。
チェック問題の類題が解けるのか、まで意識して取り組むことが重要です。
③自分で説明できるかチェックする
最後に、チェック問題まで解き終わったら、講義の内容を覚えるだけでなく本質が理解できているかを確認しましょう。おすすめなのは、自分の頭で内容を整理して説明できるか試してみることです。
説明できなければ、理解が不足しているので2周、3周と繰り返してインプットしていきましょう。
『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』で1講義にかける時間
1講義あたり30分〜1時間かけ、25講義を2週間で完成させることを目標としましょう。
2周、3周と繰り返すことを考えると、このペースで進めていくのがベストです。
基礎固めがじっくりとできる高校1、2年生のうちから取り組むことで、周りの受験生と差を付けましょう。
『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』に関する注意点
ここでは、本書に取り組む時の注意点を紹介します。この注意点を疎かにすると理解した気になって実際は何も身についていない状態に陥ってしまうので、以下の点に気をつけましょう。
チェック問題を解いて満足してはいけない
本書を読む際には、あくまで本質的な理解が重要で、問題が解けることが目的ではないことに注意しましょう。チェック問題ができたからと言って、その講義の本質を理解できたとは言えません。
講義の内容を理解し、自分で例文を組み立て説明できるまでは次の参考書には手を出さないようにしましょう。
講義を読み終えて満足してはいけない
本書に取り組んだ人が陥りやすいのが、英文法を全て理解した気になって流し読みで進めてしまうことです。講義の内容を咀嚼し、チェック問題も完璧に解き、自分の言葉で説明できるようになるまでは理解したとは言えません。それまでは何度も繰り返しインプットしましょう。
他の参考書に次々と手を出す前に、まずは1冊の参考書を完璧にすることが合格への一番の近道です。
第0講や巻末の付録まで活用する
見落としがちですが、第0講の品詞の違いや巻末の付録に収録されている不規則動詞変化表など、中学での既習事項も確認しておく必要があります。
基礎的な知識を身につけることで、思わぬ減点を防げるだけでなく、より応用的な知識の土台を作れます。
『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』と併用がおすすめの参考書
本書は高校で学ぶ英文法の基礎の基礎から解説されているので、受験勉強の一冊目に取り組むと良いでしょう。
しかし、英語が本当に苦手な人は参考書1冊だけで理解できるか不安ですよね。ここからは、本書と併用すればより効率的に学べる参考書を紹介します。
関正生の世界一わかりやすい英文法の授業
英文法基礎の内容が語り口調で丁寧に解説されている一冊です。
内容に違いはありませんが、本書の学術的な書き方が苦手な人には特におすすめです。
高校英文法一つ一つわかりやすく
本書よりもさらに噛み砕いて解説してくれています。本書のわかりやすい解説でも理解が難しい人向けの一冊です。
大学入試問題集関正生の英文法ポラリス 標準レベル
基礎レベルの演習がしたい人向けの問題集です。本書のチェック問題では物足りない人は、こちらの問題集で演習すると足りない演習量を補えるでしょう。
『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』の後におすすめの参考書
本書を終えた人は、ゴリゴリ演習を行える問題集やより実践的な解説がされている参考書に取り組みましょう。具体的には、『Next Stage(ネクステージ)』、『肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本』、『Vintage』の3冊がおすすめです。
Next stage(ネクステージ)
英文法レベルを大学受験レベルまで押し上げてくれる一冊です。この一冊はほとんどの大学の入試問題に対応できる一方で、参考書の難易度は高めです。
特に英語が苦手な受験生は、間にもう一冊、問題集を挟むと段階的に理解を深めていきましょう。
肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本
身につけた文法知識を英文解釈に応用する練習ができる一冊です。英語を読む際に、“英文を要素分解→その構造を理解→日本語訳”という機械的な思考パターンを身につけられます。
問題ごとにその場の類推で答える癖を直し、安定して得点をあげていきましょう。
Vintage

英文法の網羅系問題集で、基礎的な問題から入試で問われやすい応用問題まで幅広く収録されています。完成までに時間がかかる一方で、入試に向けた英語力が確実に身につけられます。
受験生時代、筆者も大変お世話になった良書です。
『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』についてのよくある質問
ここからは、本書について受験生からよく質問される点について答えていきます。
何周した方がいいですか?
結論2〜3週が目安ですが、偏差値40〜50で英語が苦手な人はそれ以上、英文法を完璧に理解できるまでやるべきです。本書を周回するのが目的ではなく、高校で習う英文法をマスターするのが目的なので、それまではとにかく復習しましょう。
何日で終わらせるべきですか?
2週間ほどで終わらせられるとベストです。ただ、短期間に集中すればより早く終わらせることもできますが、スピードは重要ではありません。参考書を通して英文法の本質を理解し入試に応用できる知識を身につけていきましょう。
次の参考書にいく目安はなんですか?
全講義の内容を参考書を見ずに説明できるようになったら次の参考書に取り組むべきです。本書の次は演習系の参考書や問題集でゴリゴリ問題演習に取り組んでいきましょう。
演習に取り組む中で、文法構造の理解でつまづいたら本書に戻ることも大切です。


