『ターゲット1900』は、数ある英単語帳の中でもトップの人気を誇る参考書です。レイアウトは非常にシンプルで見やすく、難易度も標準的なので、幅広い受験生が使えるという魅力があります。
しかし、『ターゲット1900』がいくら有名な英単語帳といえども、そもそも自分の志望大学のレベルに合っているのか、自分にとって使いやすい単語帳なのか、この単語帳で自分の成績は上がるのかなどがわからず困っている人も多いはずです。
そこでこの記事では、『ターゲット1900』の基本情報からおすすめの勉強法や、よくある質問まで詳しく解説し、そんな受験生の悩みを解決していきます。
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ターゲット1900の商品情報
『ターゲット1900』の基本情報です。
価格 | 1,210円 |
科目 | 英語 |
出版社 | 旺文社 |
目的 | 大学入試頻出の英単語習得 |
対象ユーザー | 大学受験をする受験生全般 |
レベル | 共通テスト〜国公立2次試験・難関私立大学 |
難易度 | 普通〜やや難しい |
特徴 | 試験に出る単語が頻出順に並んでおり、効率良く学習ができます。ですが、単語量が多いと感じる受験生は、もう1段階レベルを落とした単語帳を使う必要があります。 |
ターゲット1900のレベル
ターゲット1900には入試基礎レベルの単語から、難関大で頻出の単語まで幅広く掲載されています。
また、レイアウトも非常にシンプルで、誰でも使いやすい仕様となっています。
そのため、英語が苦手な受験生から得意な受験生まで、幅広い受験生におすすめできる参考書です。
ターゲット1900で到達できる偏差値
偏差値65程度まで到達でき、どの大学にも対応可能です。
ですが、英語が苦手な受験生(偏差値50以下)にとっては少し単語量が多く、必要な単語の取捨選択がしにくい印象です。また、この参考書だけでも最難関大(東大・京大・早慶など)の入試に十分対応できますが、それらの大学を志望する場合には、この参考書が終わり次第、さらにレベルの高い参考書を使用するのもおすすめです。
ターゲット1900の強み
ここからは、ターゲット1900について、他の参考書と比較した強みを解説していきます。
試験によく出る単語が厳選されている
ターゲット1900の最大の特徴は、試験によく出る単語が厳選されて掲載されていることです。
ターゲット1900では、試験によく出る単語順に、800語・700語・400語と3つのパートに分けられています。
他の単語帳の多くは「人に関連する単語・動物に関連する単語」など、分野別に単語が分かれているため、これはターゲット1900ならではの特徴といえるでしょう。
見やすいレイアウトで学習しやすい
見開き1ページの左側に単語とその和訳、右側にはその単語を使用した例文が掲載されており、非常に見やすいレイアウトになっています。無駄な要素がなく、英単語を暗記するには最適なレイアウトです。
シンプルな構成のため、取り組みやすい人も多いでしょう。
専用アプリで学習できる
「ターゲット」シリーズのアプリ『ターゲットの友』を使って学習できるのも特徴の一つです。
このアプリは無料でダウンロード・使用できます。
リスニングや、英単語クイズができるため、習熟度チェックに使えます。
通学時間や夜寝る前など、スキマ時間を使って手軽に学習できるため非常におすすめです。
ターゲット1900の弱み
ここからは、ターゲット1900の、他の参考書と比較した弱みを解説していきます。
基礎的な英単語はあまり載っていない
ターゲット1900のレベルは共通テスト〜難関大レベルです。
高校の基礎レベルの英単語がわからない方は少し難易度が高く感じられるかもしれません。
最難関大を目指す受験生にとっては単語量が少ない
ターゲット1900は文字通り1900語の単語が収録されています。東大・京大といった最難関大では、中学・高校初級レベルの基礎的な単語を含め、6000〜7000語の英単語数が必要です。そのため、最難関大目指す方には少し物足りない可能性があります。
余裕がある受験生、物足りないと感じる受験生は、後述する鉄壁(3325語を収録)などを使用するのがおすすめです。
英単語学習に特化している
ターゲット1900には長文が掲載されていないため、長文の中で英単語を学習できません。
速読英単語といった長文も収録されている単語帳を使うか、長文読解の参考書を使用し、覚えた単語を実際に使えるか確認するようにしましょう。
ターゲット1900の使い方
ここからは、ターゲット1900の効果的な使い方を解説していきます。
STEP1:赤シートを使って暗記する
勉強する際は、付属している赤シートを使って学習するようにしましょう。
見るだけの学習ではなかなか記憶に残りにくいです。赤シートを使用し、一問一答形式で暗記していくと、記憶に残りやすく、効率的に学習できます。間違った単語にチェックをつけておくと、復習の際に学習しやすくなります。
STEP2:前日の内容を復習
翌日の学習の際に、必ず前日に学んだ単語を復習するようにしましょう。
人間の脳は一度覚えたことを、翌日には70%忘れてしまうと言われています。
翌日には必ず復習して、知識の定着に努めましょう。
STEP3:スキマ時間にアプリを活用する
ある程度インプットが終わったり、一度覚えた知識を確認したい場合には前述のアプリ
「ターゲットの友」を使うのがおすすめです。
リスニングや単語テストを活用して、単語の知識を確認、習得していきましょう。
ターゲット1900で1問にかける時間
1単語10秒ほどで学習するようにしましょう。
英単語などの暗記科目は、1度で覚えられるわけではありません。1単語にあまり時間をかけず、何度も周回して暗記するようにしましょう。
ターゲット1900に関する注意点
ここからは、ターゲット1900を使用する際の注意点を解説していきます。
中学・高校初級レベルの英単語がわからない人には難しすぎる
前述の通り、ターゲット1900には基礎的な英単語はあまり掲載されていません。
そのため、中学・高校初級レベルの英単語がわからない受験生にとっては難易度が高く、やる気をなくしてしまう可能性があります。
中学・高校初級レベルの英単語がわからない方は、後述の「ターゲット1900の前におすすめの参考書」を使用し、基礎となる語彙力をつけてからターゲット1900を使用するのがおすすめです。
1単語に時間をかけすぎない
単語帳を使用するうえで大事なことは、1単語にかける時間を短くし、単語帳を何度も周回することです。1度で単語を覚える必要はありません。
何度も周回し、少しずつ単語を覚えていきましょう。
単語量が多い可能性がある
人によっては単語量が多すぎる、または難易度が高すぎると感じるかもしれません。
そんな悩みを感じたら、後述の「ターゲット1900の前におすすめの参考書」を使用し、まずは基礎的な語彙を習得し、それからターゲット1900を使用するのがおすすめです。
ターゲット1900の前におすすめの参考書
ここからはターゲット1900の前に使うと効果的な、おすすめの参考書を解説していきます。
ターゲット1400
ターゲット1900の単語量が多い、難しいと感じる方はこのターゲット1400を使うがおすすめです。
この参考書は、必要最低限の単語だけ収録されています。
共通テストだけでしか英語を使わない、または中堅私立大学志望といった方にはぜひ使用してほしい参考書です。
ターゲット1200
ターゲット1400でも難しい、または高校1年生でまずは基礎的な単語を身に付けたい方にはターゲット1200がおすすめです。大学入試で絶対に押さえておきたい1200語が厳選されており、英単語学習の1冊目に最適です。単語量も多くなく、取り組みやすいでしょう。
必携英単語LEAP Basic
ターゲット1400と同程度のレベル・難易度の参考書です。大学入試に欠かせない1400語を収録しています。
ターゲットとどちらを使うか迷うという方は一度書店で実際に手に取ってみることをおすすめします。
ターゲット1900の後におすすめの参考書
ここからは、ターゲット1900を使用した後に使うと効果的なおすすめの参考書を紹介していきます。
鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁
英単語系では最も難易度が高く、単語量が多い参考書です。最難関大を目指す受験生で、ターゲット1900が物足りないと感じる方は取り組んでみましょう。
単語量が非常に多く、さらには骨のある単語が多く収録されているため、夏休みまでには着手できるようにしましょう。
速読英単語 上級編
人気シリーズ『速読英単語』の上級編です。
速読英単語は、単語だけでなく長文も収録されており、長文を読みながら、文章の中で英単語を覚えられます。
また、ターゲット1900より難易度が高いです。
難易度は「鉄壁 > 速読英単語 上級編 > ターゲット1900」のようになっています。ターゲット1900が完璧になった、物足りないけど鉄壁までは不要、という方は取り組んでみるのがおすすめです。
こちらの参考書も、夏休みまでには着手できると効果的です。

やっておきたい英語長文500
ある程度ターゲット1900を進め、知識もついてきたと感じたら、一度長文問題を解いてみるのがおすすめです。いくら単語を学習しても。実践の場でそれを使えないと意味がありません。
この参考書を進めてみて、まだ単語がわからない、難しいと感じたら単語帳に一度戻り、復習するようにしましょう。あまりにも長文が難しすぎたり、長すぎると感じた場合には、同シリーズの『やっておきたい英語長文300』を使用するのもおすすめです。

ターゲット1900についてのよくある質問
ここからは『ターゲット1900』について、よくある質問に答えていきます。
1日何語くらい取り組めば良いですか?
1日50〜100語がおすすめです。できる限り1日10〜20分ほどの短時間で終わらせましょう。
「通学時や夜寝る前」といったスキマ時間に取り組むのがおすすめです。
何周すれば良いですか?
受験まで時間の許す限り何周もしましょう。
筆者自身も使用していましたが、表紙がとれるほど使いこみました。10周以上すればマスターできるはずです。
ターゲット1900と他の単語帳との違いを教えてください
他社の有名な単語帳3冊には以下の特徴があります。
①『システム英単語』
ターゲット1900と構成はほとんど同じですが、システム英単語のほうがやや難易度が高いです。
②『速読英単語』
長文の中で単語を覚えられるため、単語と一緒に長文の学習をしたい方にはおすすめです。
③『必携英単語LEAP』
ターゲット1900よりも派生語が多く収録されています。必携英単語LEAPのほうがやや難易度が高いです。
難易度は、「システム英単語=LEAP>速読英単語=ターゲット1900」というイメージです。これらの単語帳の中では、ターゲット1900が最もシンプルかつ難易度が標準的で、どの受験生も使いやすい単語帳だと言えるでしょう。
『カード英単語ターゲット1900』や、『英単語ターゲット1900 書き覚えノート』を併用するのはどうですか?
単語帳が使いにくいと感じた方は、『カード英単語ターゲット1900』を使用するのもおすすめです。ですが、カード版では例文が掲載されていないため、その点は注意が必要です。
また、書いて英単語を覚えたいという方には『英単語ターゲット1900 書き覚えノート』もおすすめですが、書く時間が増える分、暗記効率が落ちることに注意する必要があります。
どうしても書かないと覚えられない方は使用してみても良いかもしれません。