【共通テスト英語】時短のコツと時間配分・戦略について京大生が徹底解説!!

こんにちは!スタペディア編集部の巽です。

今回は現在京都大学に通っている私が、共通テストの英語で高得点を取るための時間配分や戦略について、徹底的に解説していきます。

後半では、問題別の対策やオススメ参考書まで紹介していますので、勉強の参考にしてください。

ぜひ最後まで読んで、英語を共通テストでの得点源にしていきましょう!

この記事を書いた人

共通テスト英語の基本情報

問題形式

全問マーク式での出題で、記述式の問題はありません。

「リーディング」「リスニング」から出題され、「ライティング」「スピーキング」の出題はありません。

試験時間

分野時間
リーディング80分
リスニング60分
(うち解答時間30分)

試験時間は「リーディング」80分、「リスニング」60分となっています。

ただし、「リスニング」の60分のうち30分は音声機器の準備や動作確認に充てられるので、実際の解答時間は30分ほどです。

配点

分野配点
リーディング100点
リスニング100点
200点

「リーディング」と「リスニング」の配点が1:1です。

ただし、大学・学部によっては「リーディング」「リスニング」の配点比率が変わっている場合もあるので、入試情報を詳細にチェックしておきましょう。

大問構成

【リーディング】
大問構成配点
1書籍情報・Webサイトの読み取り10
2施設案内文・記事の読み取り20
3ブログ記事・雑誌記事の読み取り15
4複数のブログ記事の読み取り16
5伝記分の読み取り15
6論説文の読み取り24
100
【リスニング】
大問構成配点
1発話を基に内容に合致する英文や絵を選択10
2対話を基に内容に合致する英文や絵を選択20
3対話を基に内容に関する質問に解答15
4発話を基に内容整理・比較16
5講義を基に内容に関する質問に解答15
6対話を基に内容に関する質問に解答24
100

平均点

2022年2021年2020年
リーディング53.8161.8058.8058.14
リスニング62.3559.4556.1659.32
116.16121.25114.96117.46

「リーディング」「リスニング」共に6割弱となっています。

センター試験との違い

センター試験は「リーディング」で、発音・アクセントや文法・語法などの小問集合が出題されていました。一方、共通テストの「リーディング」はすべて読解問題なので、より読解力や思考力が試されています。

また、センター試験は「リーディング」200点、「リスニング」50点の計250点だったので、センター試験と比較すると「リスニング」をより重要視しているようです。

共通テストとセンター試験の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

共通テスト英語の傾向と対策のポイントを解説

共通テスト英語の傾向

【リーディング】

一般的な論説文に加えて、センター試験ではなかった「ブログ」「雑誌記事」など日常生活を題材にした出題が頻出です。
それに伴い、ほぼすべての大問でイラストや写真など視覚的な情報も扱われます。

【リスニング】

表やグラフを扱った問題が多く、資料と聞き取った内容を組み合わせて情報処理することが求められます。
また、アメリカ英語に加えて、イギリス英語やネイティブでない英語による音声もあり、演習による慣れが必要です。

共通テスト英語 対策のポイント

  • 時間配分を意識する
  • 過去問を活用する

時間配分を意識する

「リーディング」では時間配分が非常に重要です。

時間を意識せずに解くと、あっという間に試験時間は終わってしまいます。
なかなか解けない一問に何分も悩んで正解するより、飛ばして先に簡単に解ける問題を複数問正解する方がいたって効率的です。

過去問演習の段階から、あらかじめ一問一問に費やす時間の目処を立てておきましょう。
時間配分のテクニックについては、後ほど詳しく紹介します。

過去問を活用する

共通テストは今まで3回実施されているので、実際の過去問が3回分あります。

加えて、大手の学習塾が予想問題集を出版しているので、これらを合わせると、5〜10年分は実践演習ができることになります。

定期的に実践演習を行って、今の学力をチェックするとともに、時間配分やメモの取り方などを練習しましょう。

詳細は過去問活用勉強法で解説します。

共通テスト英語 京大生オススメの時間配分とは?

リーディングで時間が足りない…その原因とは?

「リーディング」で時間が足りない原因は主に以下の2つです。

  • 単純に実力不足
  • 時間配分しか決めていない

単純に実力不足

時間配分云々以前に、そもそも制限時間内で読解・解答する実力がついていない、というパターンです。

これに関しては、勉強するしかありません。

「リーディング」対策で具体的な勉強法・対策について解説していますので、それらを参考に勉強を進めましょう。

大問ごとの時間配分しか決めていない

私の指導経験上このパターンが非常に多いです。

どういうことかというと、多くの受験生が大問毎の時間配分を決めて、そこで終わっています。

もちろん大問毎の時間配分を決めるのも大切です。ただ、「大問1に10分、大問2に15分…」と決めているだけでは、大雑把すぎてとても本番で実行できませんし、そもそも実現可能なのかすらわかりません。

少なくとも、問題文や長文を何分で読み、設問に何分で解答するのか、くらいまでは具体的に考えておきましょう。

【京大生が実践】共通テスト英語の時間配分テクニックを紹介

大問毎の時間配分としては、以下をオススメします。

【リーディング】
大問時間配分設問数
1A3分2問
1B5分3問
2A7分5問
2B7分5問
3A4分2問
3B5分3問
412分5問
512分5問
6A10分4問
6B10分4問
75分100

5分余らせているのは、多少詰まる設問があったときに費やす余裕を持たせるためです。

一旦皆さんがこの時間配分で解くとして、たとえば大問1Aを3分で解くには、問題文の把握やリード文・資料の読み取りに何分かけられるでしょう?

一問30秒で解くとすると、設問が2問あるので、一通り読むのに2分まで費やせます。

つまり、2分以内で問題に取りかかれない場合は、時間配分が合っていないか、実力が足りていないことになります。

その場合、時間配分を組みなおすか、勉強や演習を重ねて2分以内で問題文や資料を読み取れるようになる必要があるのです。

このように具体的に問題文の読み取りや一問一問の解答に何分費やすか考えておけば、本番で実行しやすい上に、演習段階でその時間配分が自分にとって妥当なものなのか判断できます。

過去問演習を重ねて、これを繰り返し、自分に合った時間配分を見つけてください。

共通テスト英語「リーディング」対策

ここからは具体的な対策を分野別に紹介していきます。

「リーディング」では単語・文法の知識と演習量がものを言います。

①まずは語彙を増やす

「リーディング」で最も大切なのは語彙です。文章読解では知らない単語が多ければ多いほど、読み進めるのに時間がかかります。

知らない単語があっても、文脈から類推すれば読み進めることはできると思いますが、類推するにも知らない単語が多ければその都度時間がかかります。

少なくとも単語帳で「共通テストレベル」などに設定されている単語は暗記しておきましょう。

また、覚えていても思い出すのに時間がかかっていては時間を短縮できないので、すぐに意味が出てくるまで定着させましょう。

②文法事項を完璧にする

単語の勉強と並行して、文法事項の抜けを無くしておきましょう。

せっかく単語を覚えても、文構造がわからなければ意味が取れません。

共通テストでは、高校の教科書レベルの文法で書かれた、比較的簡単な文章しか扱われません。

それほど難解な文法事項は必要ないので、教科書レベルの文法は完璧に理解しておきましょう。

③長文問題演習を積む

①②ができたら、英語自体の勉強はひとまず完了です。

あとは共通テスト「リーディング」に向けた勉強として、長文問題をたくさん演習しましょう。

長文問題は、ある程度慣れが必要です。文法問題では解けるが、いざ長文問題になったら、知識をどう活かせばよいかわからない、というケースも珍しくありません。

文法問題は、「受動態」や「動名詞」など何かしらテーマに沿った問題なので、比較的解きやすくなっているからです。

よって、本番に近い長文形式の問題を解くことで、どこで文法事項が出てくるかわからない中で、知識を利用する練習ができるのです。

共通テスト英語「リスニング」対策

「リスニング」の勉強は問題演習がメインになります。

単語や文法の知識というより、英文を正しく聞き取れるかが問われているからです。

①メモの取り方を練習する

「リーディング」と異なり「リスニング」では解答に必要な要素がいつでも見られるわけではありません。

リスニングの文章はある程度長めに設定されているので、情報をすべて頭に入れておこうとするのは危険です。

なので、自分が重要だと思った情報はメモを取らなければいけません。
メモの取り方は人それぞれだと思いますが、日頃の演習から自分がメモしやすい方法を模索しておきましょう。

私の場合、対比は「⇔」、量は「↑・↓」、変化は「⤴・⤵」のようにマークを使っていました。

日本語や英語で書くより時間を短縮できるのでオススメです!

②必ずスクリプトを読む

リスニング演習をしたあとは必ず音声流しながらスクリプトを読みましょう。

文章は読めるのにリスニングが取れないという人は、解答や解説を読んで終わっていることが非常に多いです。
スクリプトと音声を照らし合わせることで、書かれた文章を音声で捉える練習ができます。

たとえば「I have a pen.」と書かれれば読んで字のごとく「私はペンを持っている」のですが、音声では「アイ ハヴ ア ペン」とは読んでくれません。どちらかというと「アイ ハヴァ ペン」に聞こえるでしょう。

文章を音声で捉えていなければ「アイ ハヴァ ペン」を「I have a pen.」に変換できないのです。

これだけ簡単な文であれば誰でも聞き取れるかもしれませんが、文章が長くなったり少し単語が難しくなったりすると、たちまち変換できなくなってしまいます。

問題演習のあとは解答・解説のチェックに加え、音声を流しながらスクリプトを読んで、スクリプト通りに聞こえるまで聞きなおしましょう。

③書き取りをする

ある程度リスニングができるようになったら、読み上げられる音声を書き取ってみましょう。これをディクテーションといいます。

穴埋め形式のディクテーション問題はありますが、これはあまりオススメしません。

空白部分に集中して聞いてしまうので、どこに要素があるかわからない実際の試験に応用できないからです。
文章を音声で捉えるという意味でもあまり効果的とは言えないので、数問解いて慣れたらすぐに全文書き取りに挑戦しましょう。

共通テスト英語の過去問活用勉強法

「リーディング」「リスニング」の対策が済んだら、いよいよ過去問演習です。

過去問を使った演習は11月くらいを目処に始めることをオススメします。

英語の勉強という点においては、問題別の対策で解説でしましたので、ここではテスト形式の実践演習という観点からお話しします。

【リーディング】

①時間配分を決める

まず最初に自分に合った時間配分を見つけましょう。

先述の通り、時間配分を決めなければ、何にどのくらい時間をかけられるのかわからないので、今の自分に足りていない力がわかりません。

これでは直前の勉強計画が立てられませんから、時間配分は早めに決めておきましょう。

②抜けている知識を探す

過去問演習を重ねていると、忘れている文法や覚えていない単語に出会うこともあるかもしれません。

共通テストまでそれほど時間は残っていないので、抜けている知識はその都度潰していかなければ間に合いません。

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スタペディア編集部

私は抜けている知識だけをまとめたノートを作成していました!

自分に一番あった参考書となってくれるので日頃から作っておくことをオススメします。

試験直前の1週間などは、すでに覚えている単語や文法を復習している時間は無いと思うので、このノートを見返せば良いとなると心強いですよ!

【リスニング】

①先に設問や図に目を通しておく

リスニングでは問題と問題の間に少し時間の余裕があります。

その間に次の設問や図に目を通しておくことをオススメします。

あらかじめ次の問題のテーマが何なのか・何を聞かれているのか、を頭に入れておくと、内容を把握しやすく、重要な要素も拾いやすいです。

過去問演習からこれをルーティンにしておきましょう。

②聞き逃しても、割り切って次の問題へ

途中の問題で、解答に必要な要素を聞き逃してしまうことがあるかもしれません。

とくに大問3〜6は1度しか読み上げられないので、すべての要素を把握するのは困難です。

しかし、もし聞き逃したとしても、切り替えて次の問題に進みましょう。

聞き逃してしまった問題を必死に取りにいく気持ちはわかりますが、次の問題の読み上げ中まで考え込んではいけません。1問を正解しようとして、次の問題まで不正解になり、結果的に大きく失点するパターンはよくあります。

聞き逃した問題は潔く諦めて、次の問題の読み上げに集中しましょう。

共通テスト英語対策のオススメ参考書を京大生が紹介

※この章にはプロモーションが含まれています

【リーディング】

やさしくひもとく共通テスト英語リーディング

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共通テストの解き方や考え方のプロセスを非常に丁寧に解説してくれます。
実況動画付きで、文字のみの解説では理解しづらいという人にもオススメできます。

英語 [リーディング] の点数が面白いほどとれる本

センター試験の過去問や共通テスト試行調査から「良問」を厳選して収録しています。
共通テストで重要視される「文章の大意を読み取る問題」「資料から情報をすばやくつかむ力が問われる問題」の解法が詳しく解説されています。

【リスニング】

日本語ネイティブが苦手な英語の音とリズムの聞き方がいちばんよくわかるリスニングの教科書

対策②で触れたような発音の繋ぎなどがより丁寧に解説されています。
CDも付いていて、シャドウイングや書き取りも可能です。

共通テスト英語リスニング 満点のコツ

問題演習を通じて、日本人がとくに聞き取りづらいパターンを対策できます。
センター試験の過去問や共通テスト試行調査から引用しているので、実際の問題に近い形で演習ができます。

2次試験対策ならキョーテンがオススメ

共通テストが終わったら、いよいよ2次試験対策が始まります。

難関大学の2次試験では、英作文が出題されます。
英作文対策では、英作文を書いた後に添削してもらうことが不可欠です

英作文では、文法的に問題がなくても、不自然な言い回しで英訳すると減点されてしまいます。
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【まとめ】共通テスト英語は「時間配分」と「過去問」がカギ

今回は、共通テスト英語の傾向や対策、勉強法を解説しました。

【基本情報】
項目内容
問題形式全問マーク式
試験時間「リーディング」:80分
「リスニング」:60分
(うち解答時間は30分)
配点合計200点
「リーディング」:100点
「リスニング」:100点

【共通テスト英語 対策のポイント】

  • 時間配分を意識する
  • 過去問を活用する

【共通テスト英語「リーディング」対策】

  • まずは語彙を増やす
  • 文法事項を理解する
  • 長文問題演習を積む

【共通テスト英語「リスニング」対策】

  • メモの取り方を練習する
  • 必ずスクリプトを読む
  • 書き取りをする

共通テスト英語は特徴や傾向を理解して、正しく対策をすれば、高得点を狙えます。

今回解説した、時間配分や過去問の使い方などを参考に、学習を積んで、ぜひ英語を共通テストでの得点源に変えていきましょう!

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この記事を書いた人

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巽凱希

京都大学工学部に在学中。機械システム工学専攻。
得意科目は数学で、中高時代、模試で学内1位を連発し、東大模試では全国5位を獲得の実績があります。

共通テスト(当時はセンター試験)得点率75%と大コケ⇒メンタル崩壊、直後の模試ではE判定という絶望的な状況に陥りました。しかしながら、独自の勉強法・習慣で挫折を乗り越え、ボーダーを100点越えで現役合格。

スタぺディアでは、理系科目(数学、理科)の監修を担当。ディレクターとして記事の品質管理も行っています。